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日本選手権東京予選デッキ解説

2003/07/18 21:35更新

日本選手権東京予選デッキ解説

Written by とどちゃま田中

4 月に入りこれから日本各地で選手権予選が開催される。 その一回目にして最大であろう予選が週末に東京・池袋で行われた。

ここではその 900 人弱を勝ち抜いた 20 のデッキを見て、簡単に解説していこう。 デッキレシピはこちらにあるので、参考にしてこの記事をみてもらいたい。

デッキタイプ:ステロイド

突破 20 人中 6 人がステロイド系のデッキを使用している。

ステロイドと共にメタゲームの中心とされるサイカトグデッキに優位に戦える点は、非常に心強く、デッキの内容が比較的均一で偏った引きをしない点も好まれる理由であろう。

第1位 Shinya Wachi

このデッキの特徴は、

この 2 点は火力の増加という目的をもっておこなわれた調整である。

火力を増加する事により、同系ステロイドのクリーチャーを全滅させ、簡単に息切れさせてしまうことが可能である。その後は《激発/Violent Eruption》などで得たアドバンテージで生き残ったクリーチャーや《隕石の嵐》でとどめをさすという形に持ち込む。

サイカトグデッキなどには、序盤に 10 点ほどライフを削ってしまえば、残りの火力を本体にうちこむだけとなる。《隕石の嵐》が通れば、それだけでゲームが終わることもあるはずだ。

またステロイドというデッキの特質上、どのデッキにもビートダウンだけで押し切ってしまう事も考えられる。

簡単に書いてしまったが、以上のように最近のメタゲームの上で重要なデッキどれにでも優位にたつ事が可能なこのデッキが一位となったのは、ある意味当然の結果だったのかもしれない。

第5位 Kentaro Noda

タッチ黒のステロイド

メインで《チェイナーの布告/Chainer's Edict》、サイドボードでは同系対策の《殺戮/Slay》が採用されている。 このデッキは、最大マナコストが《カヴーのタイタン/Kavu Titan》の 5 マナ、それも 2 枚しか入っていないという、超速攻型のステロイドである。《スキジック/Skizzik》すら使用せず低マナ域にこだわることで、安定して序盤のビートダウンを可能にしている。サイカトグなどのコントロールに対して強力なデッキに仕上がっている。

第7位 Taku Toyama

こちらもタッチ黒だが、メインは《終止/Terminate》。サイドボードは《強迫/Duress》《魂売り/Spiritmonger》《雷景学院の戦闘魔道士/Thunderscape Battlemage》と黒いカードがふんだんに使用されている。

メインの内容を見てみると、《呪文散らしのケンタウルス/Spellbane Centaur》が 4 枚搭載。これはサイカトグや青緑マッドネス、8 マンなどにとってはたまったものではない。

だが、《怒り狂うカヴー/Raging Kavu》《スキジック》《無謀なる突撃/Reckless Assault》など速攻をもったカードが全く使用されていない点は、コントロールデッキに対してのプレッシャー不足を懸念させられる。

第8位 Kimihiko Sato

こちらは純粋二色のステロイド。

《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》が採用されているが、マナを綺麗に使用していくこのデッキでパンプアップするタイミングが存在するのか考えてしまう。火力が多いデッキならば、序盤数ターンだけでライフを減らすために使用するのはわかるのだが、このデッキではどうだろうか?

サイドボードも疑問点が存在する。まず土地が 22 枚で《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》は使用できるのか。そして《十二足獣/Dodecapod》は必要なのだろうか。私は両方とも NO と考える。《咆哮》は《野生の雑種犬/Wild Mongrel》がいないかぎり《シヴのワーム/Shivan Wurm》のほうが強い。《十二足獣》《はね返り/Recoil》《精神ヘドロ/Mind Sludge》《ジェラードの評決/Gerrard's Verdict》対策なのだろうが、《はね返り》《霊気の噴出/AEther Burst》《排撃/Repulse》の存在で最近使われていないし、《精神ヘドロ》を使う黒コントロールデッキや《評決》をつかう白黒デッキはただでさえクリーチャーデッキに強力である。そこにクリーチャーの対策カードを入れる意味はないように感じられる。

第13位 Yuichi Takasaki

またまたタッチ黒のステロイド。

メインは《チェイナーの布告》。サイドボードはさきほどの二つのデッキのサイドをまぜあわせた感じである。

このデッキも 5 位のデッキと同じように超速攻を主眼においたデッキとなっている。メインから《疾風のマングース/Blurred Mongoose》が搭載されているあたりが特徴的である。

このデッキも《ルートワラ》が採用されているが、2 マナクリーチャーの量が多い分、さきほどのデッキよりもさらに使い勝手が悪いと思われる。

第14位 Takashi Tawara

最後のステロイドもタッチ黒。

メインで《エルフ》がいない所に、《ルートワラ》や《渋面の溶岩使い》が採用されている。《ルートワラ》については今まで書いてきたとおり疑問である。

変わっているのは火力で採用されている《火山の鎚/Volcanic Hammer》《ウルザの激怒/Urza's Rage》ではマナが重かったのだろうが、やはり《ウルザの激怒》のほうがよいと思う。

デッキタイプ:サイカトグ

続いてのデッキはこれまたメタの中心に存在するサイカトグである。20 人中 4 人が《サイカトグ/Psychatog》をメインにしたデッキであったが、細かい点で様々な調整がなされていた。

このデッキ自体は序盤さえしのげれば最強デッキでと言われており、ステロイドとの勝負がこのデッキの問題点と言える。

第3位 Haruhiko Kouno

青黒というよりは、赤まで含めて均等 3 色なデッキである。

《火+氷/Fire/Ice》《終止》《チェイナーの布告》《排撃》と苦手なはずのクリーチャーデッキ対策を大量に投入している。

カウンターが入っていないので、普通の同系に対しては苦しい戦いとなると予想される。最近はサイカトグデッキに《激動/Upheaval》が入っていないため、《抹消/Obliterate》までつなげれば勝つ事は可能であろう。

ところでデッキ名にもなっている、特徴の《放射/Radiate》。たしかに能力は強いのだが、やはり重いと思うのだがどうだろうか。

第10位 Taktoshi Sekiguchi

多くのカードが 2~3 枚と、まとまってないという第一印象をうけるデッキである。 僕も比較的こんな中途半端な枚数のデッキを作るので、あまり言えないのだけれども。

バウンスが 0 で《チェイナーの布告》《恐ろしい死/Ghastly Demise》が 2 枚ずつ。タッチの緑で《破滅的な行為/Pernicious Deed》だけとっているという、珍しい形のサイカトグデッキとなっている。これでステロイドに勝てるのか疑問ではあるし、色々中途半端な分同系にも不利な戦いとなると予想される。

第18位 Tatsuya Iwakawa

これまたタッチ《行為》のサイカトグ。

こちらは 4 枚か 3 枚と綺麗にまとまった感じで《行為》以外の部分はオーソドックスだ。サイドボードオンラインなどのレシピでは 4 枚足りないのだが、これは《嘘か真か/Fact or Fiction》で問題ないだろう。

このデッキも先ほどのデッキもカウンターディードからの派生かサイカトグからの派生か。 はたまた融合なのか難しいところだ。

ただし《チェイナーの布告》が多い世の中で、《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》を採用していないのはありえないのではないだろうか。

第20位 Masaya Kitayama

最後は二色のサイカトグ。

比較的普通のデッキだが、ポイントは《綿密な分析/Deep Analysis》。捨ててからでもドローができる点が非常に優れている。序盤に押し込まれ《サイカトグ》を生かす為に仕方なく捨ててしまうカードというものがこのデッキでは存在するが、《綿密な分析》はライフに余裕があればそれをカバーしてくれる。手札にあっても無駄にはならないので非常によいカードだろう。

デッキタイプ:対立

以前より《静態の宝珠/Static Orb》とのコンボで活躍していたカードだが、オデッセイ発売以来の使用頻度は非常に高くなった。青緑という除去のない色におけるパーマネントコントロールとして評価され使われているのである。

第6位 Yoshiharu Ishii

いわゆるスネイクタンと呼ばれるデッキ。

このデッキの特徴は 4 枚フル搭載されている《リスの巣/Squirrel Nest》であろう。これだけで相手を圧倒することが目的である。《対立/Opposition》《リスの巣》がでてしまったらそれ以上続けるのは無意味である。《静態の宝珠》がはいっていないのは、《リスの巣》があれば《宝珠》がなくてもほぼ完全ロックが決まるからであろう。

第16位 Ryu Kawamura

オデッセイ発売当初にインビテーショナルでトッププレイヤーが使用した形に近いものである。これも《リスの巣》が搭載されている。

このデッキは特にサイドボードに注目。まずは《眠りの秘薬/Sleeping Potion》。昨年の APAC で森勝洋は、マシンヘッドに使用されている《燃え立つ死霊/Blazing Specter》対策として Nether Go のサイドボードに入れていたが、このデッキには《対立》というほぼ万能となる除去がある。どのような相手にサイドインするのか理解に苦しむ。

そして《凡人の錯覚/Delusions of Mediocrity》。これまた何対策なんだかわからないカードである。ステロイドに対してライフゲインは強力だが、《対立》が入っているだけにエンチャント対策がサイドから投入される事を考えると、意味がないように感じる。《対立》を守る弾よけなんてことはないだろうから意味があるのだろうが、やはり理解に苦しむカードである。

デッキタイプ:8マン

第2位 Manabu Kida

昨年末、八王子組の浅原晃が作成しファイナルで使用したこのデッキは、今年の選手権予選をも突破した。

このデッキもサイドボードオンラインを見てもカードが 4 枚足りない。このままだと赤マナのでる土地が意味ないので、たぶん《火+氷》だと推測する。

デッキ自体サイカトグに土地の並べあいで勝てずカウンター合戦で負け、ステロは先行ゲーとなるので個人的には選択したくない。そこを《火》だけでカバーできるとも思えない。だが予選を突破しているところを見ると、私の知らない戦い方があるのだろうか。

デッキタイプ:クリーチャー主体青緑デッキ

第11位 Souichi Katsuta

ターボスレッショルドとは言い難い。かといってマッドネスゴーというにもマッドネスのカードが多いわけでもない。非常に微妙なデッキである。

タッチでの《秘教の処罰者/Mystic Enforcer》は、クリーチャーデッキ相手に膠着状態を打開するいいカードである。それ以外に注目したいのが《世界の荒廃/Global Ruin》。現在の世の中では、ステロイドですら基本地形がほとんどないのである。絶大な効果が予想される面白いカード選択である。

第17位 Wataru Ito

青緑のビートダウンデッキ。

カウンターもバウンスも入っておらず、クリーチャー以外のスペルは巨大化系オンリー。なんともとんがったデッキである。

面白いデッキコンセプトなのだが、メタゲームの中心とされるデッキとわたりあえるのか疑問である。予選を突破したところをみると、膠着したところから飛行クリーチャーで削りきる、といったパターンで押し切れるのだろう。相手プレイヤーが予想していない《樫の力/Might of Oaks》が大活躍していると考えられる。 個人的には好みのデッキである。

デッキタイプ:カウンター主体青緑デッキ

第9位 Shusaku Makino

カウンターエンフォーサーと言ってもいいだろう。

ただ《チェイナーの布告》が横行している環境でクリーチャーを増加しないといけないのが当然であり、このデッキでもそのようなデッキ構成となっている。

メインに 3 枚採用されている《強制/Compulsion》だが、全部《マーフォークの物あさり》でよかったのではないかと思う。序盤では使用するタイミングが存在せず、中盤から後半では、ただカードを回す《強制》でなく《郷愁的な夢/Nostalgic Dreams》《再供給/Restock》《好機/Opportunity》などのほうが有用だ。

しかしデッキ自体はよく考えられており、予選を突破したのも納得できる。

第15位 Tomohiko Kezuka

デッキ名はターボマッドネスとなっているが、《ルートワラ》も採用されておらず、《堂々巡り/Circular Logic》も 3 枚となっている。

クリーチャーが《ワームの咆哮》を入れて 15 枚。うち 2 枚は《神秘の蛇/Mystic Snake》であり 4 枚は《物あさり》なだけに実質攻撃クリーチャーは 9 枚しかない。もうちょっとクリーチャーによせるか、強力なエンドクリーチャーを採用したほうがさらによいデッキに仕上がるはずだ。

デッキタイプ:黒コントロール

第19位 Isao Ohno

《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》入り黒コントロールデッキ。フランス選手権シャンパーニュ予選優勝デッキとほぼ同じ形である。

メインでクリーチャーレスに仕上げ、多くのデッキのクリーチャー対策カードを無効化している。クリーチャー対策をサイドアウトした対戦相手にサイドからの《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》が襲い掛かるといった形も強力である。

サイドボードに搭載されている《レガシーの兵器/Legacy Weapon》は、コントロールデッキに対する秘密兵器である。《水晶の採石場/Crystal Quarry》と合わせてサイドインする事で、《防御円》などの苦手パーマネントへの対策となるのである。

ところで《ミラーリ/Mirari》はどのような時にサイドインするのだろうか。

デッキタイプ:ターボバランス

OD 発売直後からファイナル前後まで活躍し最近は見ないと思っていたデッキだが、この予選突破は再上昇の兆しかもしれない。やはり意外性、地雷としてのデッキレベルは非常に高い。

第14位 Masashi Konno

メインで《地震/Earthquake》を採用しステロイドに耐性をつけてあるのが特徴的。

このデッキはいかに《平等化/Balancing Act》を引くまでを凌ぐかがポイントであり、《地震》を採用した分ドロー操作が減り、苦しい部分が多々見受けられる。

デッキタイプ:アグロブラック?

第12位 Tomofumi Omata

青黒デッキで《サイカトグ》を採用していない一風変わったデッキである。はじめは世界各地で活躍しているアグロブラック(黒赤)かと思ったがよくみると黒青。《激動》はあるけど《サイカトグ》はいないと興味をそそる要素が満点。

デッキは赤から青に色を変え《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》を失ったものの、そこは《よろめく大群/Shambling Swarm》の増加や《嘘か真か》でのアドバンテージでカバーしている。

さらに《はね返り》やサイドボードの《現実の修正/Alter Reality》が黒赤ではどうにもならなかった《防御円》などのパーマネントへの回答となっている。

サイドボードも特徴的。《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》はコントロールデッキに対して、特にサイカトグにとっては強力なカードである。黒赤のアグロの場合はメインだったのだが、ステロイドに対しては重いブロッカーでしかないためサイドボードにしたのだろう。また、タッチ白で《防御円》だけ採用している。

タッチ青白のアグロブラックにした事で、《防御円》の強さを考えたいいデッキに仕上がっている。

終わりに

本当に簡単に解説しましたが、私が理解していない点、間違っている点などあるかもしれません。そのような指摘は歓迎いたします。また、力ない身で批評をしてしまいましたが、その点もご容赦いただければ幸いです。

これから予選に参加される方、また普通にスタンダードを楽しむ方の参考になれば良いと思っております。

意見感想は thisaya@pi.highway.ne.jp まで。 私のページ Mystical Knowledge もよろしかったらご覧ください。

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