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関東予選から見たデッキ考察+傾向と対策

2003/07/18 22:18更新

関東予選から見たデッキ考察+傾向と対策

Written by 無頼雲

3/30 に行われた日本選手権関東地区予選。上位入賞デッキもさることながら、会場全体が一筋縄では行かないデッキが大半を占めていたように思います。 さすがに世間で出回っているレシピそのままに選手権予選に持ち込んだプレイヤーは少ないと見えて、GP と見紛う程の参加人数(849名)という事もあり、多種多様であったと思います。

その中から、今後の展開でどんなカードがどんな働きをするのか、考察してみました。

勝ち抜いたデッキ(予選1位)から考える

ステロイド、と呼ぶべきなのでしょうか?かなりバーンに偏った構成で、デッキタイトルにも「Burn」の文字が使われてるあたりもそうですが、これは完全にバーンデッキです。 デッキを分解してみるとその正体が明らかになってきます。これは「緑のサポートを受けた火力デッキ」であり、「ステロイド」とは似て非なる新型です。

さて、これまでのバーンデッキの宿命。それは「息切れ」に他なりませんでした。

ところがマッドネスにより、火力を撃つ度事実上の 1 ドローが手に入る事で懸念の「息切れ」を攻略。スピード・パワー共に数段上のデッキになっていた訳です。

クリーチャーデッキとバーンデッキの対戦は、これまでクリーチャーデッキ有利とされてきました。 バーンデッキは速さで勝る反面、パーマネントとして残るクリーチャーに押し負ける可能性が高かったからですが、

  • クリーチャーデッキの全体的なスピードダウン
  • タフネスを向上させるカードの不在
  • アドバンテージを失わないマッドネス火力

この 3 点で事態は大きく変わりました。 スピードと持久力を手に入れた「Burn」デッキは、「太くて早い」デッキへと進化 していたという事です。

そして「火力」の一番大きな利点は「カウンター以外では打ち消されない」事です。

つまり、カウンターの入っていないデッキは甘んじて火力を喰らう事になります。対ステロの最右翼として浮上した《罠の橋/Ensnaring Bridge》も火力の前には無力です。

そして現在出回っている「カウンターデッキ」は「8 マン」「サイカトグ」「カウンターモンガー」「ミルモート」「スネークタン(厳密にはクリーチャーデッキ)」「UG マッドネス(同じく)」など。 《魔力の乱れ/Force Spike》を含めても最大 12 枚程度のカウンター呪文では、ターンエンドに襲い掛かる火力とメインのクリーチャーと両方凌ぐのは、かなり手札に恵まれていないとどれか通るでしょうし、《隕石の嵐/Meteor Storm》は 2 マナと軽量なためカウンターを掻い潜って出てきます。

「関東予選まで」はメインにエンチャント・アーティファクト対策を積んだデッキは「ディード」「激動」以外に皆無であった為、

「エンチャントは一度場に出たらゲーム終了まで安泰」

という図式が半ば、まかり通っていた訳です。

《対立/Opposition》《リスの巣/Squirrel Nest》《崇拝/Worship》《罠の橋》《隕石の嵐》《とっぴな研究/Wild Research》など、ヤバいカードが流行りつつある現状。もはや野放しは考えられないと思います。

以上の事から、こんな事を推測。

  • 8エディクト、バウンス呪文の隆盛からクリーチャー打撃よりも火力ソースが安定してきている
  • メインのエンチャント・アーティファクト対策はかなり必須な部類に入ってきた
  • 選手権予選メタからの《崇拝》《激動/Upheaval》の復権

エンチャント・アーティファクト対策から考えると「8 マン」「UG マッドネス」といったデッキはメインに《急流/Rushing River》が必要な時代であると。 ステロイドは白を散らして《増進+衰退/Wax/Wane》か、黒に伸ばして《雷景学院の戦闘魔道士/Thunderscape Battlemage》か。《罠の橋》は火力でカバーといった感じでしょう。 「サイカトグ」は《はね返り/Recoil》《激動》の再投入が考えられます。

「8 マン」のサイドや「対立」に最近良く見られる《リスの巣》。一回くっついたらトークンを全部どかすのはほぼ不可能です。マッドネスには目を瞑ってでも《はね返り》は投入の価値大と思われます。

黒いデッキ

やはりというか。大苦戦のようです。なにせ会場にいるステロイド×4 枚以上の《たい肥/Compost》が存在するのは確定(w)な状況下ですのでこれを掻い潜るのはかなり至難の業です。

サイド戦において黒単色で《たい肥》に対するには

ぐらいでしょうか。 多色に散らすと青から《現実の修正/Alter Reality》、緑で《破滅的な行為/Pernicious Deed》、白で《解呪/Disenchant》《オーラの旋風/Aura Blast》といったあたりでしょう。

選手権予選直前に「ノワール」と呼ばれる《ジェラードの評決/Gerrard's Verdict》《名誉回復/Vindicate》《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》などを搭載した白黒デッキがメタデッキとして注目され、実際、予選に持ち込んだプレイヤーも居たようですが、結局はステロイドのパワーに追いつけなかったという結果が出てしまっています。

そしてこれはもう「色」の宿命ですが、ステロイド以上にエンチャント・アーティファクトに弱く、もちろん火力にも弱い。という現在のメタゲームでは致命的な実態。

生き残る鍵はもう「多色化」しか無い様に思いますが、悲観的になる前に基本的なカードの機能について一つおさらいしておかなけばならないと思います。

それは《強迫/Duress》です。

これまで「黒いデッキには 4 枚必須投入」「黒い解呪」とまで呼ばれていたカードが、現在はサイドボードに甘んじる場面が多くなっています。 特に、多色化した黒系デッキはその傾向が顕著です。

なぜでしょう?理由はこんな感じです。

確かに。

仮にステロイドで考えてみましょう。今トーナメントに出たら最も高い確率で当たるこのデッキ。果たしてどの程度《強迫》出来るものか。

比較的スタンダードな構成で、《獣群の呼び声/Call of the Herd》《炎の稲妻/Firebolt》《ウルザの激怒/Urza's Rage》が 4 枚ずつ。……以上。 実質 1:1 交換が出来るのは《ウルザの激怒》だけで、しかも全部で 12 枚しか捨てるカードが無いという事はデッキの 4/5 以上は「《強迫》的にはハズレ」という事になります。

確かに頂けないです。これにマッドネスの火力があると目も当てられない訳で。しかも、最も抜きたいカードである《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》などが抜けないのも一因を担っていると。 逆にサイド戦では《たい肥》を抜く為の必須カードに変身します。この辺が「サイド行き」のポイントでしょう。

しかし、相手がステロイド以外の場合。

あらゆるパーミッションデッキが搭載している《嘘か真か》やデッキの鍵になるエンチャント(《対立》《破滅的な行為》《テフェリーの濠/Teferi's Moat》等)、カウンター呪文、重いキーカード(《激動》《抹消/Obliterate》等)をわずか1マナで叩き落せる上に、手札も見れる。これは大きいです。 逆に、サイドボードの《強迫》の為に黒を足しているデッキがあるという事実もあります。

この事から何が読み取れるかというと、《強迫》がメインにあるかサイドにあるかで環境の変化が見えてきます。 環境がクリーチャーなら《強迫》はサイド。環境が非クリーチャーなら《強迫》はメイン。《嘘か真か》の枚数が《火炎舌のカヴー》を上回っても《強迫》がメイン。

そんな感じでしょうか。 今は私もサイドボードで良いと思います。黒主体のクリーチャーデッキなら《催眠の悪鬼/Mesmeric Fiend》という素晴らしい解決策がある訳ですし。

今後のメタゲームの動向に注目しましょう。

これから地区予選に参加される方も、関東・中国予選で敗れて 5 月のオープン予選を目指す方も(私も含む(泣))、情報収集に余念が無い事と思います。

「負けた人間が何を言っとるか!」と、お思いの方も居られるかと思いますが、その点御容赦下さい(w)。いわば「弱者の視点」から見た考察とお考え頂ければ幸いです。 メタゲーム全体を、上から見下ろすのではなく下から見上げる感じです。

以上、長々と解説して参りましたがこの考察記事が、予選参加される方やマジックを楽しむ方に少しでもお役に立てればと思います。 私もオープン予選目指して、またアレコレ考える事にします。

ご意見・ご感想御座いましたら cloud417@rapid.ocn.ne.jp までお願い致します。

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