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中国予選デッキ解説-長期戦を戦うには-

2006/11/13 18:29更新

中国予選デッキ解説-長期戦を戦うには-

Written by とどちゃま田中

前回の東京予選に引き続き中国地方予選の解説をお届けする。 今回の参加者は 200 人以上。その中から突破したのはたったの 8 人。 ステロイドもサイカトグもカウンターモンガーもエンフォーサーも存在する。 8 人の突破枠にしては多くの種類のデッキが突破したのである。

なぜこれだけ多様な分布になったかというと、 エキスパンションの増加によるデッキタイプの増加が原因である。 「そのままの理由じゃないか。」とおっしゃる方もいると思う。 しかし現在 6 エキスパンション使用できる環境ともなるとどのデッキも一長一短があり、正直言って対戦の当たり運というものがかなりのウェイトを占めてくる。 自分のデッキの得意とするデッキと多く当たった方が上位に残るという、残酷な淘汰がなされるのである。

「じゃあただの運ゲーだからデッキはなんでもいいや。」と言うかもしれない。 しかしそれも間違いなのだ。 運ゲーの中でも、最低限のプレイングテクニックとデッキ選択・構築が大きなポイントとなる。この 2 つの条件をそろえることができた人達の中で、当たり運という要素が重要となるのである。 プレイングは練習するとして、どんなデッキがよい選択となるのか。

最も重要な点は安定性である、と私は考える。 安定したデッキの回り方が、8-9 回戦という長期戦でいい成績につながるのである。 よく事故るデッキを持っていって一敗で大会を終える事ができるわけはない。偏ったデッキで強い部分を引けば勝てるが弱い部分を引いたら勝てない、なんてデッキも同様である。だからこそ安定度の高いデッキを選択するべきなのである。

一番いい例がステロイドである。 東京予選でも中国予選でもいいから、ステロイドデッキのコピーを用意してくれ。 それを何十回と回してみるとわかると思うのだが、だいたい均一に土地やクリーチャー、火力を引いてくると思う。そのクリーチャーの種類は違えど(例えば《野生の雑種犬/Wild Mongrel》の時もあれば、《カヴーのタイタン/Kavu Titan》の時もある)だいたい 2 マナのクリーチャーをもっており、火力を一枚もっている。みたいな状況が多いということを理解できると思う。 安定した速攻。それが現在のメタゲームでステロイドが一番多い原因と言えるだろう。

非常に長くなってしまったが、この安定性という点を中心に中国予選突破デッキを見ていこう。

第1位 Counter Monger by Ryouji Yoshizawa

よく見る形のカウンターモンガーである。 だが驚くべき事に土地が 23 枚しか入っていない。 安定して土地を置きつづける事が困難といわざるを得ない枚数である。 しかもカードを 2 枚掘れる《選択/Opt》ではなく《のぞき見/Peek》が 4 枚はいっているが、より安定を求めるために土地をあと 2 枚は増やしたい。カウンターデッキが土地の並べあいで負ける事は勝負の負けである。この軽ドロー操作のないデッキで、連続事故を起こさず一位となったプレイヤーに敬意を表したいし、あやかりたいとも思う。

デッキ自体はステロイドにつらい形ではある。 しかしサイドボード後には《ジャングルの障壁/Jungle Barrier》《殺戮/Slay》が投入されるため、かなり楽に戦える。それ以外のデッキには比較的相性がいいので、何度も言うが事故さえなければいいデッキである。

第2位 Tempo Enforcer by Shingo Adachi

青緑のビートダウンデッキに《秘教の処罰者/Mystic Enforcer》をタッチ。 《排撃/Repulse》 3 枚、《嘘か真か/Fact or Fiction》 4 枚、《堂々巡り/Circular Logic》 4 枚以外はクリーチャーという豪快なデッキである。

《呪文散らしのケンタウルス/Spellbane Centaur》が 4 枚入っているのに、《獣群の呼び声/Call of the Herd》が 3 枚だったり、サイドボードに《撹乱/Disrupt》が 4 枚とってあったりと、非常に青を意識した作りになっている。その割に《反論/Gainsay》が取ってなかったりと謎な所もあるが。 ステロイドに対しても、序盤はクリーチャーで相打ちをとり、スレッショルド後に《処罰者》やサイドの《クローサの獣/Krosan Beast》で完封できるのでいい勝負ができる。 よいデッキに仕上がっていると思う。

余談だが、もし多くの青緑マッドネスデッキのように《尊大なワーム/Arrogant Wurm》を 4 枚にしようと思うならば、《アクアミーバ/Aquamoeba》を 2 枚くらい投入がお勧めである。ステロイドに対していやらしいブロッカーになるし、マッドネスする機会を増やしてくれるいいクリーチャーだ。

第3位 Steroid by Manabu Morimoto

タッチ黒のステロイド、といってメインで黒は《終止/Terminate》一枚だけ。サイドボードで終止、《強迫/Duress》《殺戮》がとってある。

メインデッキの内容を見ると、《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》《疾風のマングース/Blurred Mongoose》まで採用しており、《カヴーのタイタン》のキッカーを抜かせばマナは 4 マナ以下という速攻型に仕上がっている。東京予選でもこのような形が残っていることを考えると、ステロイドのバージョンの中でもかなり今のメタゲームにマッチているのだろう。この豊富な 2 マナ圏が安定した速攻ダメージを実現させている。

ただし、マナを順当に使っていくこのデッキで、《日を浴びるルートワラ》のパンプアップ能力を使う余裕はないと感じるので、バーン色の強いデッキでないかぎり違うカードをお勧めする。とはいえバーンデッキでもアドバンテージを取っているわけではないので、違うカードがあればそっちのほうが良いだろう。

土地の枚数について、サイドボード後に黒マナが多少足りない感じがするがさほど大きな問題ではない。黒いカードなしでも普通のステロイドの回り方はするのだから。

サイドボードの《無謀なる突進/Reckless Charge》がさらなる速攻をもたらす。メインデッキでこれだけ速攻性をもたせているのでやりすぎな感じは否めない。ただ苦手であろう黒コントロールには絶大な効果を発揮する。

第4位 Tare-panda by Taichi Fujimoto

世界各国で活躍したアグロブラックだが、ここではタッチ赤から緑になっている。採用されたカードは《魂売り/Spiritmonger》。ステロイド以外のデッキでも《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》が投入・横行する中、それをものともしない《魂売り》は強力なフィニッシャーとなる。このカード一枚でステロイドにも非常に強い仕上がりになっている。

ところで《獣群の呼び声》が採用されていない理由はあるのだろうか。《怒り狂うカヴー/Raging Kavu》が多く使われている中で、《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》は強力だが、さすがに《獣群の呼び声》のほうが何枚も上手である。まして自分が《破滅的な行為/Pernicious Deed》を使っていないのだから、なお有用であろう。

《イチョリッド/Ichorid》がメインで採用されていない理由は、コントロールデッキをはるかに上回るほどクリーチャーデッキが多いというメタゲームだ。事実突破 8 デッキのうち、カウンターモンガーとサイカトグの以外の 6 デッキはクリーチャーデッキであるし、東京でも 20 デッキ中半分以上がクリーチャーデッキである。しっかりとメタゲームを読みきったデッキ構築者の勝利とでも言うべきだろう。

第5位 Gnome Go by Hiroyuki Tsujimura

ステロイドというよりは、赤緑マッドネスバーンデッキ。

注目点はデッキ名にもある《パッチワーク・ノーム/Patchwork Gnomes》。マッドネスの機会を《野生の雑種犬》だけのデッキの倍にする上に、同系に対して最強のブロッカーとなるカードである。8 枚の共鳴者のおかげで《尊大なワーム》までも採用する事が可能となり、ますます普通のステロイドに強い仕上がりとなっている。

《日を浴びるルートワラ》だが、先ほども書いたようにパンプアップするタイミングがあるのか非常に疑問である。ただこのデッキはバーンデッキなので、序盤 4 ターンで 9 点のダメージは非常に魅力的である。《獣群の呼び声》を使いアドバンテージを重視するか、《ルートワラ》を使いダメージ先行を重視するか考えどころである。

第6位 Center of Universe by Yusuke Yoshikawa

突破デッキ唯一のサイカトグデッキ

《嵐景学院の使い魔/Stormscape Familiar》でも《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》でもなく《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》が採用されている。《野生の雑種犬》が対戦相手の場にいても《影魔道士》と違いドローはできるし、《怒り狂うカヴー》とも相打ちできる。《チェイナーの布告/Chainer's Edict》から《サイカトグ/Psychatog》を守る事も可能なので非常に有用である。

デッキのフィニッシャーには《サイカトグ》だけでなく《ゾンビの横行/Zombie Infestation》まで採用されている。《チェイナーの布告》や黒コントロールの《無垢の血/Innocent Blood》を意識しているのだろう。 それ以外はいたってオーソドックスだが、それはそれで安定したデッキになっている。

第7位 Patch-Stero by Atsushi Kanno

こちらのステロイドも《パッチワーク・ノーム》入り。だがマッドネス火力の枚数が各 3 枚だったり、《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》が入っていないなどバーン色は強くなく、《獣群の呼び声》を採用した普通のステロイドに近いデッキになっている。

サイドボードの《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》は先ほどのノームステロイドも使っている同系対策カード。普通のステロイドならば《シヴのワーム/Shivan Wurm》が使われるところだが、《ノーム》や《雑種犬》で捨てながら利用できる点でこちらを採用したのだろう。 個人的には《栄光の代価/Price of Glory》《もつれ/Tangle》など、渋いカード選択は気に入っている。

第8位 Black-Green Control by Masanori Kobayashi

黒緑のコントロールデッキ。

《よろめく大群/Shambling Swarm》《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》《破滅的な行為》でアドバンテージをとり、《ナントゥーコの導師/Nantuko Mentor》《魂売り》で止めを刺す。ステロイドには滅法強いデッキである。《イチョリッド》がコントロールデッキに対して強力なカードとなるので、比較的弱点の少ないデッキである。ただし 3 枚の《イチョリッド》を入れてる割に黒いクリーチャーが少ないので、枚数を減らしたほうがよいだろう。コントロールデッキで黒クリーチャーを増やすのもないだろう。

個人的には《堕落/Corrupt》を採用し、ステロイドのやけくそ本体火力で負けないようにしたいところである。

最後に

世の中には引きの強いプレイヤーというのが沢山存在する。ここぞという時に目的のカードを引くプレイヤー。必ず初手が完璧に近いプレイヤー。他にも色々な例はある。だからといってそのプレイヤーのデッキを真似したのでは、普通のプレイヤーでは安定して勝つ事はできない。多くのデッキを参考にし、自分のプレイングや引きにあったチューンというのもが必用なのである。

もしかしたら私が上記指摘したデッキの問題点は、そのような個人用チューンなのかもしれないが。

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記事へのツッコミ(1) [ツッコミを入れる]
_ スカージ 2006/11/13 18:29

このときクリーチャーデッキが多かった理由はなんですか?


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