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2002年九州地区選手権・考察~キーワードは「白」~

2003/07/19 22:01更新

2002年九州地区選手権・考察~キーワードは「白」~

Written by yossy

ステロイド vs 青黒。 Regionals シーズン第 2 週の 4 月 7 日、九州は福岡市の九州電気ビルで行われた九州地区選手権も、その構図は変わらなかった。デッキ分布を見るに、むしろより極端になったとも言えるだろう。

本稿では、上位 8 名のデッキを分析するとともに、今後の方向性をまとめてみたい。

Trenches Control

1位 志岐和政

Angel Tail♥ - Shiki Kazumasa / 2002 Kyushu Regional Champion
 4  翻弄する魔道士/Meddling Mage
 4  稲妻の天使/Lightning Angel
 3  火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu
 1  ラッカボルバー/Rakavolver

12 Creatures 4 対抗呪文/Counterspell 4 吸収/Absorb 4 選択/Opt 3 嘘か真か/Fact or Fiction 2 排撃/Repulse 2 ウルザの激怒/Urza's Rage 4 火+氷/Fire/Ice 2 天使の盾/Angelic Shield 1 ゴブリンの塹壕/Goblin Trenches
26 Spells 5 島/Island 3 山/Mountain 4 沿岸の塔/Coastal Tower 4 シヴの浅瀬/Shivan Reef 2 アダーカー荒原/Adarkar Wastes 2 戦場の鍛冶場/Battlefield Forge 3 広漠なるスカイクラウド/Skycloud Expanse
23 Land 61 Total Cards
 1  現実の修正/Alter Reality
 1  嘘か真か/Fact or Fiction
 3  反論/Gainsay
 1  冬眠/Hibernation
 1  火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu
 1  抹消/Obliterate
 2  紅蓮地獄/Pyroclasm
 1  ラッカボルバー/Rakavolver
 1  オーラの旋風/Aura Blast
 1  黒の防御円/Circle of Protection: Black
 1  ガリーナの騎士/Galina's Knight
 1  十二足獣/Dodecapod

15 Sideboard Cards

その構図の中で、九州を制したのは青白赤のウィニー色の強いコントロールデッキであった。

従来からトリコロールと呼ばれるこの 3 色の組み合わせは、クリーチャーコントロール力に長けているのが特徴である。青のカウンターとバウンスに赤の火力、白の柔軟性を併せ持つこのデッキタイプは特に、《稲妻の天使/Lightning Angel》を始めとするインベイジョン・ブロックの強力なマルチカラーカードの存在を抜きにして考えることは出来ない。

このレシピでは、クリーチャーが《ゴブリンの塹壕/Goblin Trenches》を含めて 13 枚とやや多い。それを 8 枚のカウンター呪文と、この 3 色の優秀なカード群でサポートする構成になっている。

目を引く点として、まず、クリーチャーが多いことから《神の怒り/Wrath of God》が採用されていない挙げられる。実際、主な仮想敵であるステロイドが徐々に高速化してきている現状を考えると、4 マナのソーサリーではなくインスタント呪文で対処する選択は、正しいものだったと言えるだろう。また、《天使の盾/Angelic Shield》は、主力たる《稲妻の天使》の天敵である《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》の脅威を半減させ、《野生の雑種犬/Wild Mongrel》との戦闘を有利に進められる、良いカードである。

一方、このデッキでは《選択/Opt》が採用され、土地が 23 枚とやや切り詰められている印象を受ける。この手のデッキでは事故は避けられず、また《ゴブリンの塹壕》もあることなので土地はもっと多くても良いと思うのだが、いかがなものだろうか。

サイドボードは、やたらと「1」が目に付く。《魔性の教示者/Diabolic Tutor》を有した黒ならいざ知らず、このデッキでたった 1 枚の対策カードを引けるとは到底思えない。また、《嘘か真か/Fact or Fiction》がサイドに 1 枚落ちていたりするのは、はなはだ疑問である。何故メインに 4 枚入れなかったのだろうか。そして、《十二足獣/Dodecapod》の有用性は?

それが問題にならないくらい、メインがはまったということなのだろうか。

Steroid

今選手権では、権利獲得者のうち半数の 4 人がステロイドを使用していた。 その 4 つのデッキは、大別して 3 つに分けられるので、その分類ごとに解説する。

2位 坂本カズヤ RG Hata-Burn / 3位 ソガベイッペイ RG Steroid

Steroid - Sakamoto Kazuya / 2002 Kyushu Regional 2nd
 4  日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla
 4  渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer
 4  野生の雑種犬/Wild Mongrel
 4  火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu
 3  スキジック/Skizzik

19 Creatures 4 獣群の呼び声/Call of the Herd 3 炎の稲妻/Firebolt 4 癇しゃく/Fiery Temper 4 激発/Violent Eruption 2 隕石の嵐/Meteor Storm
17 Spells 7 山/Mountain 6 森/Forest 4 カープルーザンの森/Karplusan Forest 4 モスファイアの谷/Mossfire Valley 2 蛮族のリング/Barbarian Ring 1 ケルドの死滅都市/Keldon Necropolis
24 Land 60 Total Cards
 4  たい肥/Compost
 3  栄光の代価/Price of Glory
 3  シヴのワーム/Shivan Wurm
 2  紅蓮地獄/Pyroclasm
 2  一瞬の平和/Moment's Peace
 1  隕石の嵐/Meteor Storm

15 Sideboard Cards
Stero with Dreams - Sogabe Ippei / 2002 Kyushu Regional 3rd
Deck designed by TENCHO
 3  渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer
 4  日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla
 4  野生の雑種犬/Wild Mongrel
 4  ヤヴィマヤの蛮族/Yavimaya Barbarian
 4  火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu

19 Creatures 4 獣群の呼び声/Call of the Herd 4 炎の稲妻/Firebolt 4 癇しゃく/Fiery Temper 4 激発/Violent Eruption 2 郷愁的な夢/Nostalgic Dreams
18 Spells 8 山/Mountain 7 森/Forest 4 カープルーザンの森/Karplusan Forest 4 モスファイアの谷/Mossfire Valley
23 Land 60 Total Cards
 4  たい肥/Compost
 3  外殻貫通/Hull Breach
 3  無謀なる突進/Reckless Charge
 2  ウルザの激怒/Urza's Rage
 2  カヴーのタイタン/Kavu Titan

14 Sideboard Cards

まずは、関東を制した「ハタバーン」タイプ、火力偏重の純粋 2 色ステロイドである。

このタイプは、序盤の軽クリーチャーで相手のライフにプレッシャーをかけ、残りの数点を火力で奪い去る流れを持つ。フル投入された《激発/Violent Eruption》の存在により、同系対決でも一対多交換を強いることができ、優位に立てる。マッドネスが強いが故に、《野生の雑種犬》への依存度が高くなるが、2 位の坂本氏は《隕石の嵐/Meteor Storm》を、3 位の曽我部氏は《郷愁的な夢/Nostalgic Dreams》を、それぞれディスカード・エンジンとして追加している。特に《郷愁的な夢》は、マナの余裕さえあればマッドネス火力を撃ちながら火力を補充することが出来る。オーヴァーキルな感もするが、息切れを防止する面白い選択と言えるだろう。

その他のパーツには大差はないが、坂本氏のデッキは完全に「ハタバーン」と同一の《スキジック/Skizzik》《蛮族のリング/Barbarian Ring》を採用した火力型、曽我部氏のデッキは《ヤヴィマヤの蛮族/Yavimaya Barbarian》を採用し対青を意識した構成となっている。

サイドも方向性はほぼ一緒である。お決まりの《たい肥/Compost》に、同系用により大きなクリーチャー。曽我部氏の《無謀なる突進/Reckless Charge》は、青相手に強烈なプレッシャーとなる。面白いのは坂本氏の《一瞬の平和/Moment's Peace》か。ステロイドが火力偏重になる中でも、この 2 ターンのアドヴァンテージは有用だったのだろう。エンチャントが割れないのは気にかかるが。

5位 高良昌弘 GRb Steroid

Mask of Otafuku - Koura Masahiro / 2002 Kyushu Regional 5th
 2  極楽鳥/Birds of Paradise
 3  ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
 4  渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer
 4  野生の雑種犬/Wild Mongrel
 4  ヤヴィマヤの蛮族/Yavimaya Barbarian
 3  火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu
 3  魂売り/Spiritmonger

23 Creatures 4 獣群の呼び声/Call of the Herd 3 ウルザの激怒/Urza's Rage 3 チェイナーの布告/Chainer's Edict 4 火+氷/Fire/Ice
14 Spells 4 森/Forest 3 山/Mountain 2 沼/Swamp 4 カープルーザンの森/Karplusan Forest 3 硫黄泉/Sulfurous Springs 3 ラノワールの荒原/Llanowar Wastes 2 モスファイアの谷/Mossfire Valley 1 シャドーブラッドの尾根/Shadowblood Ridge 1 ケルドの死滅都市/Keldon Necropolis
23 Land 60 Total Cards
 3  たい肥/Compost
 3  強迫/Duress
 3  ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimaya
 3  雷景学院の戦闘魔道士/Thunderscape Battlemage
 1  呪文散らしのケンタウルス/Spellbane Centaur
 1  火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu
 1  魂売り/Spiritmonger

15 Sideboard Cards

一方、こちらは《魂売り/Spiritmonger》《チェイナーの布告/Chainer's Edict》といった黒の優秀カードを加えた「ダークステロイド」である。上記バージョンと違い火力で押すことは出来ないが、強固なフィニッシャー《魂売り》まで繋げればまず負けない。そのため、デッキ構成もやや重いカードが主力となっており、上記デッキでは見られないマナソースクリーチャーが採用されている。

しかしながら、《極楽鳥/Birds of Paradise》が 2 枚、《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》が 3 枚というのは、筆者には中途半端に思えて仕方がない。《火+氷/Fire/Ice》も採用されており、多色化の印象が強いのだから、《極楽鳥》は 4 枚ではなかったのだろうか。そして、重いカードが多いこのデッキにおいて、《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》 4 枚はどれほどまでに役に立ったのだろうか。

一方、サイドボードに目を移すと、かつて一世を風靡した《ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimaya》が目に付く。これは黒コントロール等のソーサリータイミングでしかクリーチャーを除去できないデッキに対する対策であろう。デッキ全体のスピードアップも図れるし、非常に面白い選択と言える。また、《雷景学院の戦闘魔道士/Thunderscape Battlemage》はエンチャント対策と同時にアドヴァンテージも取れる可能性があり、無駄にならない。

6位 横山滋久 GRw Steroid

FB Special - Yokoyama Shigehisa / 2002 Kyushu Regional 6th
Deck designed by Ikeda Tsuyoshi
 4  極楽鳥/Birds of Paradise
 4  ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
 4  野生の雑種犬/Wild Mongrel
 4  怒り狂うカヴー/Raging Kavu
 4  火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu
 2  煽動するものリース/Rith, the Awakener

22 Creatures 4 獣群の呼び声/Call of the Herd 3 獣の襲撃/Beast Attack 3 炎の稲妻/Firebolt 2 火+氷/Fire/Ice 2 ギトゥの火/Ghitu Fire 2 増進+衰退/Wax/Wane
16 Spells 7 森/Forest 4 山/Mountain 4 低木林地/Brushland 4 カープルーザンの森/Karplusan Forest 1 真鍮の都/City of Brass 1 リースの木立ち/Rith's Grove 1 ケルドの死滅都市/Keldon Necropolis
22 Land 60 Total Cards
 4  ヤヴィマヤの蛮族/Yavimaya Barbarian
 3  たい肥/Compost
 3  復仇/Reprisal
 3  アルマジロの外套/Armadillo Cloak
 2  荊景学院の戦闘魔道士/Thornscape Battlemage

15 Sideboard Cards

最後に解説するのは今までの地区選手権では見られなかったタイプ、タッチ白のステロイドである。逆に言うと、これは最も「古い形の」ステロイドである。

大きな特徴としては、まずトークンクリーチャー生成呪文として《獣の襲撃/Beast Attack》、そしてタッチ白の最大の理由であろう《煽動するものリース/Rith, the Awakener》の採用であろう。 この 6 マナのドラゴンは、2000 年の PT シカゴで吼えたように、同系対決では決定的な制圧力を誇る。《獣の襲撃》も、同系対決で圧倒的な物量を提供する。さらにはサイドボードの《アルマジロの外套/Armadillo Cloak》である。明らかにステロイドの氾濫する現環境を意識した作りになっている。

今までこれらのカードが見られなかった理由、それは他でもない、青、言い換えるとサイカトグの存在であった。6マナのスペルなど通るはずもないし、《排撃/Repulse》が多ければトークンクリーチャーの魅力も半減である。そんなデッキがTop8に残ったという事実が、メタゲームの変遷を物語っている。

その他のパーツに関しても、《増進+衰退/Wax/Wane》《破滅的な行為/Pernicious Deed》をはじめとするエンチャント対策をしていたり、同系の巨大クリーチャーに対してはサイドボードに《復仇/Reprisal》が用意してあったり、といった工夫が随所に見える。

土地が 22 枚であり、マナソースクリーチャーの多用により《激発》への耐性が低下しているものの、このデッキタイプの復活は今後のメタゲームに一石を投じるものになるだろう。

Counter Deed

4位 田村光也

UBG Control - Tamura Mitsuya / 2002 Kyushu Regional 4th
 3  サイカトグ/Psychatog
 2  神秘の蛇/Mystic Snake

5 Creatures 4 対抗呪文/Counterspell 4 蝕み/Undermine 3 記憶の欠落/Memory Lapse 4 嘘か真か/Fact or Fiction 3 選択/Opt 3 予報/Predict 4 排撃/Repulse 2 チェイナーの布告/Chainer's Edict 4 破滅的な行為/Pernicious Deed
31 Spells 7 島/Island 2 森/Forest 1 沼/Swamp 4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast 3 ラノワールの荒原/Llanowar Wastes 4 塩の湿地/Salt Marsh 2 ダークウォーターの地下墓地/Darkwater Catacombs 1 地底の大河/Underground River
24 Land 60 Total Cards
 1  チェイナーの布告/Chainer's Edict
 3  たい肥/Compost
 3  強迫/Duress
 2  冬眠/Hibernation
 2  仕組まれた疫病/Engineered Plague
 2  反論/Gainsay
 1  現実の修正/Alter Reality
 1  ジャングルの障壁/Jungle Barrier

15 Sideboard Cards

タッチ緑、《破滅的な行為》型のサイカトグである。

非常に標準的な構成で、確定カウンターが《神秘の蛇/Mystic Snake》を含め 10 枚、《記憶の欠落/Memory Lapse》《予報/Predict》のコンボが 3 枚ずつ。《サイカトグ/Psychatog》《破滅的な行為》でリセットする関係上 3 枚となっている。

《チェイナーの布告》が2枚と、やや《破滅的な行為》に頼った構成になっている点が気にかかるが、このリセットはやはり強力だったのだろう。

サイドボードも、青系、黒系、緑系ときっちり対策がなされており、分かりやすい。《冬眠/Hibernation》《ジャングルの障壁/Jungle Barrier》に先行している点は微妙な気がするのだが。

同日開催の東北地区選手権でも猛威を振るったこのデッキタイプは、今後も注目が必要だろう。

Snake-tongue

7位 岸下邦彦

Is this BBB? - Kishishita Kunihiko / 2002 Kyushu Regional 7th
Deck designed by Hirabayashi Kazuya
 4  熊人間/Werebear
 4  火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu
 3  神秘の蛇/Mystic Snake

11 Creatures 4 獣群の呼び声/Call of the Herd 4 対抗呪文/Counterspell 2 撹乱/Disrupt 4 嘘か真か/Fact or Fiction 4 排撃/Repulse 4 火+氷/Fire/Ice 3 ウルザの激怒/Urza's Rage
25 Spells 9 島/Island 1 森/Forest 4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast 3 シヴのオアシス/Shivan Oasis 2 シヴの浅瀬/Shivan Reef 2 カープルーザンの森/Karplusan Forest 3 モスファイアの谷/Mossfire Valley
24 Land 60 Total Cards
 4  反論/Gainsay
 4  たい肥/Compost
 2  ジャングルの障壁/Jungle Barrier
 2  地震/Earthquake
 1  撹乱/Disrupt
 1  熊の谷/Bearscape
 1  平穏/Tranquility

15 Sideboard Cards

デッキ名にもある通り、インベイジョン・ブロック構築で有力だった BBB (Bear-Bounce-Burn) に近い構成を持ったコントロールデッキである。

デッキに入っているカードの大半がアドヴァンテージを生み出すことが出来、時間が経つにつれどんどんリソースの格差が大きくなっていく点が特徴である。反面、序盤の出足と終盤の決定力にやや欠けるきらいがあるが、それを《撹乱/Disrupt》《ウルザの激怒/Urza's Rage》でうまくサポートしている。特に前者は、ギリギリのマナで火力を撃ってくる現在のステロイドにも効く、良いカードである。サイドボードカードと思われがちだが、今の環境ならば無駄にならないのではないか。

サイドボードも、《たい肥》《反論/Gainsay》と定番が揃っている。《熊の谷/Bearscape》は中終盤に通ってしまえば完全な決め手になろう。エンチャント対策が薄いのがやや気がかりだが、このデッキならそう気にならないであろう。

Opp-Orb

8位 三原槙人 UWb Opp-Orb

Finkula Orb - Mihara Makihito / 2002 Kyushu Regional 8th
 3  献身的な世話人/Devoted Caretaker
 4  幽体オオヤマネコ/Spectral Lynx
 4  催眠の悪鬼/Mesmeric Fiend
 3  マーフォークの物あさり/Merfolk Looter
 4  翻弄する魔道士/Meddling Mage
 4  影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator

22 Creatures 4 対抗呪文/Counterspell 2 名誉回復/Vindicate 4 対立/Opposition 3 静態の宝珠/Static Orb 1 崇拝/Worship
14 Spells 3 平地/Plains 2 島/Island 1 沼/Swamp 3 アダーカー荒原/Adarkar Wastes 3 塩の湿地/Salt Marsh 3 地底の大河/Underground River 1 ダークウォーターの地下墓地/Darkwater Catacombs 2 沿岸の塔/Coastal Tower 2 コイロスの洞窟/Caves of Koilos 2 ドロマーの洞窟/Dromar's Cavern 2 広漠なるスカイクラウド/Skycloud Expanse
24 Land 60 Total Cards
 3  氷河の壁/Glacial Wall
 2  セファリッドの女帝ラワン/Llawan, Cephalid Empress
 2  冬眠/Hibernation
 1  黒の防御円/Circle of Protection: Black
 2  崇拝/Worship
 3  方向転換/Divert
 2  真紅の見習い僧/Crimson Acolyte

15 Sideboard Cards

最後に紹介するのが、一際異彩を放つドロマー色の Opp-Orb(対立オーブ)デッキである。

従来 Opp-Orb デッキは、青緑で組まれることが多かったのだが、このデッキはエクステンデッドでも有力な“Fincula”の構成を採用している。その利点とは何だろうか。

まず、何と言っても柔軟性であろう。対象にするパーマネントの種類を選ばない《名誉回復/Vindicate》が、その最たるものになる。そして、これが重要なのだが、対ダメージ戦略が容易になるという点がある。言ってみれば各種《防御円/Circle of Protection》、《崇拝/Worship》である。このデッキでは後者がメインから採用されており、《献身的な世話人/Devoted Caretaker》や黒マナを立てた状態の《幽体オオヤマネコ/Spectral Lynx》との組み合わせで、エンチャント除去に欠けたステロイドを完封してしまう光景は十分に想像できる。

また、このデッキでは軽量クリーチャーとして《催眠の悪鬼/Mesmeric Fiend》が採用されている。除去されると無駄になってしまうこのクリーチャーだが、防御能力の高いこのデッキにおいては面白い選択であろう。

その一方で、青いデッキでありながらカウンター呪文はわずか《対抗呪文/Counterspell》が 4 枚だけ。ボードコントロールを重視した結果だろうが、マナ源が広く 3 色に散っていることを考えると《ドロマーの魔除け/Dromar's Charm》もありだったのではないだろうか。それとも、2 マナであることを考慮したのか。

サイドボードも非常にユニークな仕上がりとなっている。《崇拝》の追加と《真紅の見習い僧/Crimson Acolyte》は赤デッキを完封するだろうし、《セファリッドの女帝ラワン/Llawan, Cephalid Empress》《サイカトグ》のみならず《神秘の蛇》をも封じてしまう。《方向転換/Divert》は軽いカウンターとしての役割か。

マナ事故こそ怖いものの、非常にポテンシャルを持った興味深いデッキである。

総括

今回私が注目したいのは、「白」の復権である。

1 位の志岐氏、6 位の横山氏、8 位の三原氏のデッキは、以前から存在していたものの何故か注目度が低かったデッキタイプである。それが今になって勝ち上がったということは、やはりメタゲームの賜物であろう。この Peak Magic の複数の記事で《崇拝》の復権が予言されてきたのだが、まさにその動きが見えてきたのである。

もちろん4人もの権利獲得者を生み出したステロイドも忘れてはならない。だが、こうして赤の強烈なアンチテーゼである白が増えてくると、ステロイドも変革を迫られることになるだろう。特にエンチャント対策は必須になってくる。

そして《たい肥》の山に埋められ、とうとう Top8 から姿を消した黒コントロール。2 番人気でありながら、やはり 1 人しか権利獲得者を出せなかったサイカトグ。果たして復権はあるのだろうか。

昨日強かったデッキが、今日強いとは限らない。その逆もまた然り。強いデッキにあぐらをかいてはいられないのだ。今週末には、松本と大阪で地区選手権が行われる。メタの推移を注意深く見守っていきたい。

非常に長いこの駄文を読んでいただき、ありがとうございました。 これから地区選手権に出場される方々の参考になれば、それは望外の喜びです。

皆様が、豊かなマナに恵まれますように。

意見・反論・感想は、私のWebサイト "yossy's room" もしくは yossy54@lycos.jp までお気軽にお寄せ下さい。

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