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Finals予選直前SP 1 ~デッキ構築を突き詰める~

2003/06/15 16:36更新

Finals予選直前SP 1 ~デッキ構築を突き詰める~

Written by 小堺透雄

こんにちは。少しの間充電していました。今月から再びフル回転で記事を書いていこうと思いますので、よろしくお願いします。

PTQ シカゴが終わり、いよいよ冬本番。スタンダードにエクテンと構築のシーズンになって参りました。構築戦プレイヤーの方や、現行スタンダードは半引退状態だけれども、エクテンなら……と、密かに燃えているプレイヤーの方が息を吹き返す季節(?)です。

もちろん私もですがw。

The Finals

今回からは、いよいよ予選が半月後に控えた Finals に向けてのお話です。

Finals の歴史は古く、昔は『裏コミケ』なんて呼ばれていた受難の時代もありました。つまり、プロツアーにも日本選手権にもつながっていないこの大会に、当初はプレイヤーの興味が薄かったのです。しかし、その人気は年々加速して行き、気が付けば賞金総額 100 万円のビッグトーナメントに。

ちなみに、私が初めて参加した Finals 予選は 98 年の東京 1 次。そう、“ MoMa ”の冬ですw。使いませんでしたがw。当時は 6 回戦で予選通過枠は 8。4-1-1 のプレイヤーも抜けていた記憶があります。あの頃とはもう、予選からして規模が違いますね。古いプレイヤーの方は特にそれを感じていることでしょう。

そして、プレイ人口の最も多いスタンダードを含む構築戦という事で、虎視眈々と下克上を狙う若手プレイヤーがブレイクのきっかけを掴み、更には翌年の世代交代をも占う有明より熱い(!)イベントとなった訳です。

その本戦の舞台に立つ為には、高いレーティングか特 A 級難度の予選突破が必要になります。

まずはその予選突破を目指す為のお話を、何回かに分けて進めようと思います。

『ファンデッキ』を飛び越えて

今回のテーマは『デッキ構築を突き詰める』です。具体的にどういったお話なのかというと、『構築戦のジレンマ』を考えたいと思ってます。要するに、デッキレシピ解説や考察に入る前に、土俵を固めておこうというお話です。

さて、世の中には『ファンデッキ』と呼ばれるデッキがあります。トーナメントでの勝率は度外視して、プレイヤーの組みたいテーマに則って構築されるデッキを指すのですが、『ファンデッキ』とまでは行かないまでも、(それまでの)トーナメント環境の常識から(頭の中だけで)考えると、首を傾げたくなるカード群を操って大規模トーナメントで上位入賞を果たしたプレイヤー(デッキ)は、相当数に上ります。

そして、それらのデッキ(カード)は、当たり前の様に環境に浸透していくという歴史を、MTG は常に築いてきた訳です。

かつて“ヨーロピアン・ブルー”という青単パーミッションデッキが流行るまで、《魔力の乱れ/Force Spike》というカードは誰も見向きもしませんでした。ところが、実際すごい勢いで魔力が乱れ始めると、とたんに一線級のトーナメントカードにのし上がって行きました。 “オプト・ブルー”の《氷河の壁/Glacial Wall》や、“黒コン”の《ミラーリ/Mirari》なども、実績を積む前は失笑の的とされて来ましたが、それらの前に屈したプレイヤーは数知れなかった訳でありまして。これらのカードは『結果から』導き出されたカードでした。

結論から言うと『使った者勝ち』なのですが、それを『見つけた者勝ち』なのもまた然りである、と。その『見つけた者』になるための調整というのをどうやって推し進めていくべきか。難しいテーマですが、今回の話のキモはここです。

PT ヒューストンでもそうでしたが、“ドラコ”や“アングリー・ハーミット 2”などは、最近の例ではその最たるものではないでしょうか。実際、ヒューストン出発前。チームメイトの小宮山秀貴に初めて“アングリー・ハーミット 2”を見せられた時には驚きを隠せませんでしたが、何度も回してその安定感を確かめるに従い、確信を深めた記憶があります。

つまり、『ファンデッキ(カード)』を『ファンデッキ(カード)』で終わらせず、本当に強いカードを見極める調整。自分のアイデアを具現化して、『戦えるデッキ』を作り上げる事が、これからの構築シーズンでも重要になってくるはずです。

構築戦のジレンマ

(1) 自分のアイデアを信じ切れなかった

トーナメントの結果が出た時に、

「この優勝デッキ、途中まで調整してたのに諦めちゃったんだよなぁ……。ファンデッキっぽいかなぁって。でも、こういうアプローチの仕方があったのかぁ」

「デッキのアイデアや、各カードの取捨選択、果てはサイドボードの調整からミラーマッチ対策まで。しっかり突き詰めておけば、あのトロフィーは僕の物だったかも知れないのに……」

と、後悔した経験。多分、多くの方はお持ちかと思います。

そんな後悔を(出来る限り)しない為にはどうしたら良いのでしょう?

(2) 自分の張った網が間違ってた気がする

「トーナメントに出掛ける度に、どうも自分のデッキが周囲のデッキよりも遅れている気がする……」

「自分のデッキは対策されているのに、対戦相手のデッキには手を出せない……」

「何だか自分の知らないデッキがたくさんある……」

情報戦の遅れを痛感した経験。今でも結構あります。

情報の波に乗り遅れない為にはどうしたら良いのでしょう?

探せばまだまだ出てきそうですが、とりあえず基本的な所でこの 2 つについて考えてみましょう。

まず (1)。これは前項の最後の行、『ファンデッキ』を『ファンデッキ』で終わらせず、本当に強いカードを見極める調整に直結します。確かに情報は必要ですが、自分が現環境で強いと思ったカードを使い切る選択をする事も必要です。

つまり、プレイヤーはもっと『自分で選択したカードを使う事の経験』を積むべきであると考えています。それによって、カードに『使われる』のではなく、カードを『使う』感覚を養う事にもつながってきます。何より一番大きなメリットは、自分で選択したカードは使い方まで理由付けがされているので、ピンチの時や選択を迷う場面で有効手を導き出せる率が高くなる点です。ここ一番で勝てるか負けるかでは、トーナメントで大きな差となって表れてきます。

しかし、いきなり大規模のトーナメント(今回で言うならば Finals 予選)でそれを行うのはやっぱり無理があります。そこで、予選までに残された期間で開催される大会等でその経験を積むのが一番手っ取り早いということになります。

今の環境を考えて、使える全てのセットのカードリスト(リストはこちらでも確認できます)とにらめっこをして、充分な調整と練習を積み重ねた上で叩き出されたデッキとカードがその回答を導いてくれる可能性は、決して低くはありません。

もちろん保証も出来ませんが、毎年メタゲームが混沌として群雄割拠な状態が展開される Finals 予選では、独自路線が突き進むにはうってつけな環境ともいえます。今年は比較的強いデッキが決まってしまっている状態ですが、それでも付け入るスキは前環境の終盤を思えばいくらでもあるはずです。

続いて (2) 番。これはもう、研究不足以外に原因は無いんです。

仮に、「○○というデッキが強いらしい。だからアンチとして勝てる××というデッキを持って行こう」とするとしましょう。しかし、その××というデッキが、○○というデッキ以外の数あるデッキに対して、どのぐらいの勝率が挙げられる物なのかデータチェックは済んでますか?また、他のアーキタイプは調べていましたか?

もう一つ。「○○というデッキが強くて、××というデッキが対抗で流行りそうだ。だから、その両方に効く△△というカードが入ったデッキを持って行こう」とした場合、その△△というカードを入れたが為に、デッキバランスが崩れていないか確認しましたか?多くの場合では、特定のカードに依存するよりも、デッキの形として仕上がっている方が勝率は高いとされています。例外として、その特定カードがゲームを引っくり返すぐらいの威力があれば話は別ですが、ここで言う『ゲームを引っくり返す威力』は《激動/Upheaval》レベルである事も付け加えておきましょう。

ここで言う研究とは、

  • とにかく考えられるデッキを全て回す→既存デッキの強い所と弱い所を把握する
  • 対戦成績を取る→トーナメントを仮想して勝率を確かめる
  • 既成デッキのパーツを少し入れ替えて回す→(空想の)メタゲームの先回し

⇒それらの課程を経て、強いカードを割り出す

すごく簡単にまとめると、こんな感じです。実際にやるとこんなに大変な作業は無いんですが。つまりは、愚直なまでに基本的な作業を繰り返すしかないというのが答えです。

後は、この記事をご覧の皆さんには無関係かと思いますが、ネット環境が無いから情報が遅れて……というのも理由になりそうです。しかし、逆にネットの情報に縛られて発想の切り替えがしづらくなるケースも考えられますので一概には言えませんが、それでもネットの情報は貴重です。ただ、最近は『まんが喫茶』でもどこでも、ネット環境を売りにしている場所は枚挙に暇が無いので、そこから先は各人の努力でしょうか。

今回こそは……

以上、まずは第 1 回でした。今回は地盤固めだったので、デッキレシピやメタゲーム解説は 2 回目以降に順次追いかけていくとします。今回の文章は、本当に理想論です。はい。でも大事な事だと思います。

自身の調整法としては、前に書いたデッキメイクを考える~昇華型と対策型~がやっぱり基本線でしょうかね。

デッキ構想自体は『反・流行デッキ』みたいな度合いが強いので対策型なんだと思いますが、大きく対策出来るデッキが環境に無いと空振っちゃうんですよね。で、主流デッキが大きく浮かんでこないので昇華させるデッキも無い。実はメタゲームの輪郭が見えてこない事には始まらなかったりします。

現状だとまだまだ混沌としてますが、青緑・サイクリングを中心にして、ステロ・対立・ブレイズ・サイカ・赤単・黒コンといったあたりがしのぎを削ってる状態でしょうか。

日本選手権の時は結構記事を書かせて頂いたものの、本人が予選落ちという情けない結果に終わってしまったので、今回はリベンジです。予選組の皆さん、頑張りましょう!

それでは、また次回に。

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