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リミテッド・脱初心者講座 第7回「選択肢としての変異」

2003/06/08 17:17更新

リミテッド・脱初心者講座 第7回「選択肢としての変異」

Written by 吉川祐輔

最近、自分の中で評価が発売当初より大きく下がったカードがあります。

それは、《スカークの猛士/Skirk Commando》です。

《乱打する岩角獣/Battering Craghorn》との 2 択を迫り、結果アドバンテージが取れるとして評価の高いこのカードですが、私はどうしても進んでピックする気になれないのです。

もちろん、個人的なカードの好みは影響しているのでしょうが、その理由の一つに「使い方が 1 択」ということがありそうです。よっぽどブロッカーを排除できるので無い限り、裏向きで出す以外に使い方が存在しないのです。

今回は、「選択肢としての変異」を考えてみたいと思います。

プレイング選択の自由

Sideboard 誌に連載されている Gary Wise 氏のお馴染みのコラム、"Wise Words" にも似たような内容を指摘する記述がありました。これは《憑依された死者/Haunted Cadaver》についてのものでしたが、私はやはり「一択の変異は弱い」という論の援護材料ととらえました。

確かにこれらの「戦闘ダメージがプレイヤーに通ったら表返して、カードアドバンテージを得る」という能力自体は弱いものではありません。しかし、その過程で失っているものがあります。マナ、言い換えると「時間」、「テンポ」です。

これらの変異は、最速の場合(そしてその最速で行動できないと大抵二度と使う機会はないでしょう) 4 ターン目にコストを支払い表になるのですが、その場合の余剰マナの使用は非常に難しいのが現状です。これは現環境で 2 マナ以下でプレイに値するカードが少ないことに由来し、そもそもそんなカードを手札に持っているのなら既に使っているはずです。結果、マナを残したままターンを終えることになり、結果展開に遅れをきたすことになります。特に《死者》の場合、カード的にはアドバンテージを得ているものの場で大抵負けることになるため、上手く立て直しが効かないとそのまま負けてしまうことも少なくありません。

これらのマナ使用の効率の良し悪し、言いかえると「テンポ」の概念は前回も言及した SBJ の平林和哉氏の記事や、当連載の第 4 回記事で説明されています。

私も Magic Online でドラフトを重ねる中、この環境における「テンポ」の重要性が身にしみて理解できてきました。ちょっとした操作ミスで 2 ターン目のターン終了フェイズに《敵意の信奉者/Disciple of Malice》をサイクリングし忘れたりしただけで、場がいつの間にか不利になっているのです。

これと似たような感覚は先のグランプリ宇都宮でもありました。カードアドバンテージ的には五分の交換を続けているのに、いつまでたっても場が好転しない、などという状況です。これもまた、「テンポアドバンテージ」を掌握されているがためだったと、今になって気づきます。

ところで、緑の《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers》はただの 1/1 なのですが、私の評価は最近高くなってきていて、良く使われるカードであるとも思います。

その理由として、表で出す(1 マナ)か裏で出す(3 マナ)かの選択ができることに加え、デッキ内のエルフの数によってはマナを得ることでテンポを得られる可能性があること、が挙げられるでしょう。この事実は、上に挙げた《猛士》《死者》と正反対の例であると言えます。同様のことが《ゴブリンの監督官/Goblin Taskmaster》にも言えると思います。

変異なり、サイクリングなりで二通りのプレイングが選択肢にあることで、マナの使い方に柔軟性ができ、結果テンポを得ることができるというのは、テンポ重視のこの環境にあって、思った以上に重要なことなのではないでしょうか。

「表向きになったら」

新エキスパンション「レギオン/Legions」には、「裏向きから表向きになったら誘発する能力」を持ったクリーチャーが多く存在することが既に伝えられています。表になったら《闇への追放/Dark Banishing》やら《ショック/Shock》やら、といった効果はより変異クリーチャーの重要性を高め、より深い思考を要求されることになるでしょう。

しかし、そういったクリーチャーでも、常に「表で出す」という選択肢は存在するはず、と私は考えます。もしそういった選択肢が無い(そうすることの利点があまりに少ない)場合、カードとしての評価は下がるのではないでしょうか。

先程の話と重複しますが、デッキ構築の時点では汎用性を念頭に置き、いざ実戦の場面では常にあらゆる選択肢を考えながらプレイすることで、プレイに幅が出ることになると思います。それは、いざ窮地に立ったときに、より良い判断を下せる強さになっていくでしょう。かくいう私自身も、そうなりたいものです。

おまけ

今週末に各地で開催される「レギオン/Legions」のプレリリース・トーナメント、筆者も大阪大会のスタッフとして参加予定です。皆さんの中にも、楽しみにしておられる方も多いと思います。

そこで、出掛ける前にもう一度、「変異が表になることで誘発する能力の解決方法」について再確認していただければと思います。幸い、分かりやすく説明された文(MtG Today の 2003.1.8 分)がありますので、そちらをご覧になると良いかと思います。

また、レギオンに関するよくある質問(FAQ)が発表になっています。そちらも併せてご確認下さい。

皆様と「レギオン」との出会いが、素晴らしいものでありますように。

Tags: Strategy
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