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ベストプレイングを求めて

2003/06/02 01:07更新

ベストプレイングを求めて

Written by ケーエフシ

Peak Magic をお読みの皆様はじめまして。ケーエフシと申します。

実際のデュエルで、非常に興味深いエピソードがあったため、こうして記事を書いてみた次第です。皆様の意見・感想・反論、自分ならこうしている、といった反応をいただけると非常にありがたいと思っております。

舞台設定

今回紹介する事象が起こったのは、あるエクステンデッドの大会の決勝ラウンド。お互い 1 本ずつとってからの 3 戦目のことです。

  • 先攻:プレイヤー A「Tinker」
  • 後攻:対戦相手 「BG リアニメイト」

この 2 人は顔見知りで、「お互いのデッキ内容をおおまかには理解している」という点を心に留めておいてください。まぁ、そうでなくても前の 2 戦で飛んでくるカードは大体把握していますから、たいした問題ではないのですが……。

ちなみに 2 戦目は《納墓/Entomb》から《木裂獣/Woodripper》《再活性/Reanimate》され、アーティファクトをズタズタに割られて負けています。

プレイヤー A の初手

一見、手のつけられない馬鹿回り手札のようですが、そうとも言えない部分が多々あることが見えてきます。結論を言ってしまうと、「Tinker」側はこのデュエルを落としています。対戦相手のデッキが「BG リアニメイト」なだけに、飛んでくるカードによって簡単に状況がひっくり返るということが容易に想像できます(実際、2 戦目がそうでしたから)。

実際にカードを揃えて頂けるとさらに理解が深まると思います。

以下、マリガンはしない前提で話を進めます(マリガンするという人はその理由をメールで送って頂けるとありがたいです)。対戦相手もマリガン無し。

先攻 1 ターン目

プレイヤー A のプレイ
  1. 《古えの墳墓》プレイから無色 2 マナ(ライフ 18)
  2. 《厳かなモノリス》プレイから無色 3 マナ
  3. 《金属細工師》をプレイしてエンド。

ほとんどの人はこのプレイングで落ち着くはずです。相手の 1 ターン目で手札破壊が飛んでくる可能性が高いですが、(《強迫/Duress》なら、《厳かなモノリス》又は《修繕》《陰謀団式療法/Cabal Therapy》は、きっと宣言に困るでしょうね。)手札に残るカードは《修繕》以外、次のターンにプレイ出来そうなので気にしないでいいでしょう。

後攻 1 ターン目

対戦相手のプレイ
  1. ドロー後《樹上の村/Treetop Village》をプレイしてエンド。

ここでプレイヤーの立場になって対戦相手の手札を推測すると、経験による個人的な見解ですが、「相手の手札に《強迫》《陰謀団式療法》《納墓》はない」と言えます。

上記の Tinker の立ち上がりを見た以上、あえて手札破壊を打たないというプレイングは考えにくいですし、また、黒マナの出る土地が手札に無いというのもデッキ構成から考えて可能性は低いでしょう。そもそも、打てるなら即打ちでしょうから、それがないということは、おそらく対戦相手はこれらのスペルを持っていないだろう、と予想できます。《吸血の教示者/Vampiric Tutor》の有無は少し気になるところですが……。

ただし、悪い事態も想定しておかなきゃならないので、「相手は《悪魔の布告/Diabolic Edict》《帰化/Naturalize》を持っている」と考えます。1 マナスペルのない手札なら《樹上の村》スタートで 2 ターン目に上記のどちらかのスペルを挟んでくる、と考えるのが普通でしょう。

いずれにしても「土地の少ない手札だから」という理由で《樹上の村》をプレイしたと考えるべきではないでしょう。「BG リアニメイト」側からすれば《破滅的な行為/Pernicious Deed》をなるべく早く起動したいはずです。

正解手とは?

ここまでを踏まえて、先攻 2 ターン目。

プレイヤー A のドローはなんと《島/Island》! この手札においてはかなり強力なドローであることは間違いないでしょう。

さて、メインフェイズに入るわけですが、ここがこの記事の核となる部分です。果たして、あなたなら何をどのようにプレイするでしょうか?

場の状況

ライフ
  • 18
手札
参考までに《修繕》をプレイした場合の候補カードをマナ順に列挙しておくと

ポイントをまとめてみると、

また、複数のカードをプレイする場合、《古えの墳墓》からマナを出すことになるため、ライフが 16 に減ること、《金属細工師》からマナを出すだろうことから手札がバレバレになることを考慮に入れる必要があるでしょう。

対戦相手から飛んでくるであろう警戒カードは、

ほぼこの 3 種類に絞っていいと思います。《樹上の村》スタートを考えると、《死体発掘/Exhume》や{{cardlink"",Reanimate"《再活性》"}}から《木裂獣》が場に出るのはどうやっても 3 ターン目以降になり、アーティファクト破壊作業にもう 1 ターン費やすことを考えると状況にそぐわないプレイングであると言わざるを得ません。従って《木裂獣》は警戒しなくてもいいだろうと考えます。

あなたがこのターンに行うプレイングは決まりましたか?

実際のプレイ

では、実際に起こったことと照合してみましょう。

先手 2 ターン目の続き

プレイヤー A のプレイ
  1. 《金属細工師》を起動し、手札のアーティファクトを 3 枚全て見せて 6 マナを生成 《厳かなモノリス》をプレイし、そこから 3 マナを生成(残り 7 マナ)
  2. 《ファイレクシアの巨像》をプレイ
  3. 《島》《古えの墳墓》からのマナで《修繕》をプレイ(残りライフ 16)、《厳かなモノリス》を生け贄に捧げて《ファイレクシアの処理装置》を場に出し、8 ライフを支払う(残りライフ 8)

後攻 2 ターン目

対戦相手のプレイ
  1. 《帰化》をドロー(!)
  2. メインフェイズに《沼/Swamp》をプレイ
  3. 《帰化》をプレイして《ファイレクシアの処理装置》を破壊

(トップデッキは「Tinker」側からは判らないのですが、選択したカード、プレイングによってはこのターンに《帰化》を打てないため、あえて載せておくことにしました)

キーとなる《ファイレクシアの処理装置》を失い、残りライフが 8 のため《ファイレクシアの巨像》をアンタップすることもできなくなったプレイヤー A は、このまま敗北してしまうことになります。

ここでプレイヤー A が他の選択肢を取っているとしましょう。

それでも、対戦相手は特定の場合を除いて《帰化》をプレイします。対象は、割られると困るものを考えれば、おそらくそれでしょう。

相手のデッキタイプから、前述の警戒すべきカードは

おおよそこのくらい入っていると想定し、《吸血の教示者》で引っ張ってこれることまで考えると、「序盤の数ターンのうちにこの 3 種類のカードのいずれか 2 枚は飛んでくる」ことを覚悟しておかなければならないでしょう。故に高速で展開できたときでも、相手を考慮して「保険」「駄目押し」が必須となるわけです。

このことから、《修繕》をプレイした場合《通電式キー/Voltaic Key》を持ってくるというような余裕は全くないと考えるべきです。

3 ターン目以降は《修繕》のプレイの有無によりドローが変わるため、考えないことにしますが、2 ターン目の動きは、後にどのような展開になるかを決定する分岐点になることは間違いないと思います。

終わりに

たかが 2 ターンの話なんですが、色んな状況を想定してプレイしなければならない難しい例だということがお分かりいただけたでしょうか? 筆者とその周りを巻き込んで、考えうるあらゆるプレイングをシミュレーションしたつもりでしたが、時間が経つと別の人からまた新しいアイデアが届く、といった風に解答が増えていってベストプレイングを選べそうにありません。

ただ、勝てる可能性があったからこそ議論する価値があるのだと思うし、記事にしてもおもしろいものになるだろうとは確信しています。

長文になりましたが、お読みいただきありがとうございました。皆様の意見・感想・反論をお待ちしております。

bluekfc@hotmail.com

Tags: Strategy
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