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アーティファクト哀歌

2003/09/11 22:47更新

アーティファクト哀歌

どうも、GASP です。書くたびに言ってる気もしますがお久しぶりです。

さて、世には「レギオン」が発売され、みなさん次なるスタンダードへと目が向けられていると思いますが、この「100%クリーチャー」のレギオン、私の中では今一つモチベーションの上がるセットではないので、今回はまったく関係のない話をしようと思います。

今回のテーマは「アーティファクト」。かつて隆盛を誇ったアーティファクト群。今ではあまり使われず、随所で活躍しているエンチャントとは大違いです。今回はそのアーティファクトについて、ちょっと過去を振り返りつつ話していこうと思います。

大アーティファクト時代

その昔、アーティファクトはなくてはならないカードであり、様々なアーティファクトが作られ、また数多くのカードが使われてきました。まずは日本人にも馴染みのある「第 4 版」を見てみましょう(「アンティキティー」? この際それは忘れてください)。

第 4 版はまだまだバランスの危ういセットであり、随所に「ぶっ壊れた」カードが存在しました。勿論アーティファクトにも多く存在します。ざっと列挙すると、《黒の万力/Black Vise》《魔力の櫃/Mana Vault》《ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk》《拷問台/The Rack》《冬の宝珠/Winter Orb》《象牙の塔/Ivory Tower》といったカードたち。《黒の万力》は 1 枚でパーミッションを死滅させ、《魔力の櫃》は瞬殺コンボのエンジンとして活躍。《ネビニラルの円盤》は「黒いアーティファクト」「青いアーティファクト」と言われたように、特定のパーマネントを壊せない単色デッキで大活躍し、《拷問台》は黒の手札破壊デッキを更に強力にし、《冬の宝珠》は強固なロックデッキを作り出し、《象牙の塔》《ネクロポーテンス/Necropotence》《土地税/Land Tax》とのコンボでプレイヤーに半端ではない回復量をもたらしました。

これらのカードは後に 1 枚制限になったり禁止されたりとその強さが伺えます。さらに「第 5 版」においても、この中の一部は生き残り、数々の強力なデッキを作ってきました。

また、初の独立型エキスパンション「アイス・エイジ」にも《Icy Manipulator》《道化の帽子/Jester's Cap》《Zuran Orb》といった強力なアーティファクトがありました。

しかし、アーティファクトがその真の強さを発揮していくのは「テンペスト」以降と言えるでしょう。

《呪われた巻物/Cursed Scroll》

その名を知らぬ者はいないほどの強力アーティファクト。この 1 枚のアーティファクトはデッキ勢力を一変させました。セットの方向性も相まって、台頭する速攻デッキ、駆逐されるパーミッション。1 枚のアーティファクトでこれほど勢力図が変わるのも珍しいでしょう。

また、テンペストには他にも《ボトルのノーム/Bottle Gnomes》《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》《巻物棚/Scroll Rack》など、今でもエクステンデッドで使われるカードや、地味ながらも強力なアーティファクトが結構ありました。

そして今なお使われている《罠の橋/Ensnaring Bridge》《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》といったカードを擁する「ストロングホールド」を経て(「エクソダス」はあんまりパッとしないのでパスしますが)、時代はアーティファクト最強時代、俗に「アーティファクト・サイクル」と呼ばれるウルザ・ブロックへと移っていきます。

アーティファクト最強時代

まさしくアーティファクトは最強の時代を迎えていました。その幕開けとなる「ウルザズ・サーガ」から「ウルザズ・デスティニー」までの一連のセットには、今では考えられないほど強力なアーティファクトが存在していました。

その強力なアーティファクト群は遂に「茶単」というデッキまで作られ、「茶単」は、補助色さえ違えど二度も世界選手権で優勝しています(1999 年 Kai Budde の「赤茶単」、2000 年 Jon Finkel の「青茶単」)。

正直、強力なカードを列挙するとものすごい数になりそうですが、軽コストで多量のマナを生み出す《厳かなモノリス/Grim Monolith》《スランの発電機/Thran Dynamo》《金属細工師/Metalworker》。それらを強烈にバックアップする《通電式キー/Voltaic Key》。茶単で真の力を発揮した《ミシュラのらせん/Mishra's Helix》《ファイレクシアの処理装置/Phyrexian Processor》。禁止カードにも指定された《記憶の壺/Memory Jar》、そしてまたもデッキの勢力図を塗り替えた《マスティコア/Masticore》《火薬樽/Powder Keg》などです。

その中でも忘れられないのが《マスティコア》。前述の《呪われた巻物》は、手札を使い切るタイプのデッキでしか使えなかったのに対し、《マスティコア》はその強さからそれこそコンボデッキ以外のほとんどのデッキに入りました。クリーチャーデッキはもとより、毎ターン手札を消費するデメリットがあるにもかかわらず、当時強力なドローサポートに支えられたパーミッションデッキにまで《マスティコア》は使われました。そして《火薬樽》も多くのコントロールデッキに使われ、《マスティコア》と共にウィニーデッキをことごとく粉砕していきました。

しかし、このオーバーパワーぶりがいけなかったのか、次のエキスパンション「メルカディアン・マスクス」から、アーティファクトはその勢力を弱めていきました。

アーティファクトの弱体化

「メルカディアン・マスクス」から、アーティファクトはあまり派手なものはなくなっていきました。「リミテッドでは強力だが、構築では力不足」といったカードが増えてきました。それでも《からみつく鉄線/Tangle Wire》《キマイラ像/Chimeric Idol》など、いくつかのカードはトーナメントレベルのデッキで使われましたが、大部分は見向きもされず、また、セットに含まれるアーティファクトの数も次第に減少していきました。

さらに次のブロック、インベイジョン・ブロックでは、それこそ悪名高い《リシャーダの港/Rishadan Port》を封じるために《サーボの網/Tsabo's Web》が使われましたが、それも必要に迫られての事であり、積極的に使おうという気の起こるアーティファクトはほとんどありませんでした。先日の PT ヒューストンで《ドラコ/Draco》が使われましたが、これもあくまでコンボ要素の一員としてであり、それがたまたまアーティファクトであっただけの事です。

そしてオデッセイ・ブロック、オンスロート・ブロック……。遂には「トーメント」「ジャッジメント」のようにアーティファクトが 1 枚も含まれないセットまで出てき始め、アーティファクトはどんどん忘れ去られていきました。

そして現在。

現在のスタンダード環境は第 7 版、オデッセイ・ブロック、オンスロート・ブロックですが、セット全体を見回しても使われているアーティファクトはほんのわずかしかありません。《罠の橋》《ミラーリ/Mirari》は現在最も使われているアーティファクトですが、これらは黒単コントロールという限られたデッキでしか使われていません。《対立/Opposition》とコンビを組んでた《静態の宝珠/Static Orb》も現在はほぼ忘れ去られています。第 7 版には他にも《石臼/Millstone》《旗印/Coat of Arms》《吠えたける鉱山/Howling Mine》など、使われてもおかしくないようなカードはあるのですが、上手く活かせるデッキがないのか、ほとんど使われていません。今やアーティファクトは無視しても構わない存在に成り果てています。

そりゃあ、黒単コントロールで《罠の橋》張れば勝てるはずです。誰も対策してないんですから。

アーティファクトのこれから

アーティファクトの未来ですが、R&D で「次のセットではアーティファクトを強力にしよう」という提案でもなされない限り、現在の状況は続くと思われます。なぜなら、アーティファクトの利点は無色であるという事。どんなデッキにも入れる事ができるという点です。だから、あまりにも強いアーティファクトを作ってしまうと、それこそ《呪われた巻物》《ネビニラルの円盤》《マスティコア》の二の舞になってしまいます。それは、どのデッキもそのアーティファクトを使うようになってしまい、結果トーナメントシーンの停滞(特定のデッキが勝ち続け、特定のデッキは負け続ける・特定のカードのせいで他の有力なカードが使われない……など)という状況を生み出しかねません。R&D は、恐らくそれを恐れているんだと思われます。

確かに、特定のアーティファクトがどんなデッキでも使われるのは好ましくありません。しかし、《罠の橋》のように入るデッキは限定されるが上手く使えば超強力、というアーティファクトは存在します。プレイヤー側の意見からすれば、このような使いでのあるアーティファクトを、今後どんどん増やしていって欲しいと考えています。

終わりに

昔は、それこそ色の特性を活かしたデッキに、それに合ったアーティファクトを入れる事により、強力なデッキが出来上がっていましたが、今それをしているのは黒単コントロールくらい。様々な面白いデッキを作るためにも、R&D にはアーティファクトの強化を行って欲しいと思っています。

それでは、拙い上に長い文章ではありましたが、お付き合いいただきありがとうございました。

この記事に関するご意見、ご感想がありましたら、メールもしくは私のホームページ“Child play”(サイト名変わりました)にお願い致します。

Tags: Casual
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記事へのツッコミ(2) [ツッコミを入れる]
_ 森の熊 2003/08/21 23:10

どのパックか書いて下さい。<br>はい、では...

_ 古橋のぶゆき 2003/09/11 22:47

ミラディンではアーティファクトが主役だって!


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