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リミテッド・脱初心者講座 第11回「グランプリ京都に向けて」

2003/05/25 03:41更新

リミテッド・脱初心者講座 第11回「グランプリ京都に向けて」

Written by 吉川祐輔

日本勢の活躍に沸き立ったベネチアから約 1 週間。

休む間もなく、この週末には京都にてグランプリが行われます。プロツアー横浜への最後のチャンスとなる今大会は、今まで以上の激戦が予想されます。

今回は、今までの連載のまとめも含めて、京都に集まられる皆様へのメッセージを記したいと思います。

グランプリに初めて参加される方へ

めくるめくグランプリの舞台へとようこそ。

グランプリ京都は、今まで貴方が参加してきたどのトーナメントより大規模で、そして厳しいトーナメントです。しかしながら、同時に非常に印象的なトーナメントになるでしょう。

良い思い出を持ち帰って頂くためにも、いくつか注意点があります。

ルールについて

グランプリのルール適用度は 5 段階中の 4 と、誰もが参加できるオープン・トーナメントの中では最も厳しいものです。もちろんジャッジもトラブルが無いよう全力を尽くしますが、基本的に「知らないことは罪」となってしまうことは否めません。お時間のある方は、今一度フロアルールや汎用トーナメントルールをご確認下さい。

また、戦術的な意味でもルールを知らないことは著しく損になります。ここで、レギオンにて導入されたキーワード能力『挑発/Provoke』の処理の仕方を確認してみましょう。間違えやすい簡単な例を挙げてみます。

プレイヤーA:《ゴブリンの闘士/Goblin Grappler》で攻撃! そこの《幸運を祈る者/Wellwisher》を挑発!

プレイヤーB:では、挑発能力が解決される前にタップしてライフゲインします。

A:じゃあ、『挑発』能力でアンタップ! ブロックしやがれ!

B:そう……では、解決後に再びタップしてライフゲインします。

A:?? そんなことができるのか? ブロックはどうなるの?

B:タップ状態なんだからブロックできるわけないじゃないですか。

A:それはそうだが……?

極端な例ですが、手順を詳しく書くと以下のようになります。分かっている方は読み飛ばして下さい。

  1. 『挑発』を持つクリーチャーが攻撃クリーチャーとして指定される。
  2. 全ての攻撃クリーチャー指定が終わった後で、『挑発』能力がスタックに乗る。この際、『挑発』能力の対象を選ばなくてはいけないが、これは必ずしも「ブロックさせなければならない」わけではない。
  3. 双方のプレイヤーが何もしなければ解決に入る。
  4. 『挑発』能力の解決時に、「対象となったクリーチャーにブロックをさせるか否か」を選ぶ。「ブロックさせる」ことを選んだ場合、それは即座にアンタップする。ここで「ブロックさせない」ことを選ぶこともできる。その場合対象となったクリーチャーはアンタップしない。
  5. 『挑発』の解決後に、プレイヤーが何かできるタイミング(優先権)がある。よって、ここでタップ能力を使うことにより、再びタップ状態に戻ることも可能である。そのようにしてブロック不可の状態になったクリーチャーは、もちろん『挑発』クリーチャーをブロックしなくて良い。(「可能ならば~ブロックする」だから)
  6. スタックが空で、双方のプレイヤーが何もしなければブロック・クリーチャーの指定に入る。ここで『挑発』されたクリーチャーが『挑発』クリーチャーをブロックできる状態にあるならば、ブロックしなくてはならない。

これ以外でもルールについて分からないことがあったり、対戦相手と意見が食い違ったりした場合には、すぐにジャッジを呼ぶようにして下さい。あいまいなままにしておくのが一番良くありません。

ここまで書いておいてなんですが、必要以上に意識しすぎるのも良くありません。やっていることはいつものトーナメントと同じです。ルールを遵守しようという心構えと紳士的なコミュニケーションさえあれば、全く問題ないでしょう。

自己管理について

前にも書きました通り、このグランプリは非常に大規模なトーナメントになります。それだけ多くの人が集まるということであり、残念ながらその分スタッフの目の行き届かない部分も増えてきます。

それだけに、ご自分の所持品の管理には十分に気をつけていただきたいと思います。特にゲーム中は置き引きを防ぐためにも荷物は椅子の下に入れ、席を離れる際には忘れ物が無いかどうか確認するようにして下さい。万が一プレイ中のデッキをなくしてしまうとトーナメントの続行が不可能になってしまいます。ご注意下さい。

また体調が悪くなったなどの緊急時にも、無理をせず近くのジャッジに連絡していただけると幸いです。

その他の点に関しましては、当連載の「番外編その1・トーナメントTips」にも記述がありますので、参考にして下さい。

グランプリで初めての活躍を目指す方へ

グランプリにも数回出場し、プロツアー予選などでもそこそこ戦えるようになってきた。そろそろ大きなイベントで一旗挙げたい。そう考える方も少なくないのではないかと思います。グランプリは今回が初めてだけれど、一発ブレイクを目指す野心的な方もいるでしょう。私もそうでした。

私自身はグランプリで好成績を残せていないのですが、アドバイスできる点はいくつかあるかと思います。

戦えるデッキから勝てるデッキへ

グランプリに限らず、トーナメントで目指すものの第一は勝利ではないでしょうか。

今回のグランプリでは、スイス式 8 ~ 9 回戦の上位 64 名が 2 日目に進出することになっています。参加人数の予測から言って、10 人に 1 人残れるかどうかの過酷な戦いです。

そうなると、連勝に連勝を重ねる必要が出てきます。並のデッキ構成で失敗したのが、私のグランプリ宇都宮でした(第 2 回参照)。無難な構成では、無難な結果にしかなりません。

したがってシールド戦においては、多少無理にでも「勝ちのシナリオ」を用意しておく必要があります。それはいわゆる「ゴッドレア」であったり、各種フィニッシュ・ブローであったりするでしょう。これらは多少マナバランスを歪めてでも必要なのです。

「負けないデッキ」ではなく「勝つデッキ」へ。ことこの環境においては、その発想が大事だと考えます。

もちろん、マナバランスを歪めているのですから、多少の事故には目をつぶらなければいけません。

精神状態の維持

マジックはワンプレイが非常に大きな意味を持つ競技です。悔いの残るミスをしないためにも、精神を良い状態に保っていたいものです。

私はこれがずっと苦手でしたが、最近では大分ましになりました。ポイントは、勝ったときには落ち着いて勝因分析をし、負けたときには友人と関係ない話をしたりして気分転換を図ることです。事故負けは忘れましょう。たとえ結果が出なくとも、グランプリはそれだけではありません。周りに目を移してみてはいかがでしょうか。

逆に、結果を出すためにあら捜しをしたりなど、対戦相手に不快感を与えることのないようにだけは気をつけてください。勝ちたいと思っているのは、貴方だけではないのですから。

いつものスタイルで

「箱を開けて、カードをチェックして、まず青のカードを箱にしまう。その後、天使がいない限り白のカードを箱にしまう。それから構築開始」

ちょっと極端ですが、これが私のスタンスです。シールド戦のゆっくりとした流れにおいて緑のサイズはやはり強力ですし、除去はいくらあっても足りないものです。

このように、あらかじめ流れを考えておくと、実際の行動に移ったときに慌てなくて済みます。これはドラフトでも同じことでしょう。自分なりのスタイルを身につけておくことは自信に繋がります。そう、やっていることは、普段と同じなのです。

実際に私が感じたポイントをまとめたのが先日の「プロツアー横浜・名古屋予選レポート」です。そちらも併せてご覧頂けると幸いです。またドラフトの方針については第10回「新たなる秩序~グランプリ・ボストンより~」が参考になると思います。

グランプリ常連の方へ

ベネチアお疲れ様でした……な方もいらっしゃるかと思います。グランプリを始めとする国内外の大会を転戦し、上位に残りつづけているプレイヤーの方々は、私を含め周りから羨望の眼差しで見られることでしょう。

だからこそ、トッププレイヤーの方々には、他のプレイヤーの見本となる行動をお願いしたいと思います。プレイングはもちろんのこと、会場での待ち時間、観戦中などの態度でも、規範を示していただくことで、マジック界全体のレベルアップになると思っています。

素晴らしい戦いが京都で見られることを期待しています。

春の祭典へ

私自身グランプリを転戦してきて、いろいろな貴重な体験をしました。あるときは苦い教訓であったり、あるときは楽しい時間であったりしたものです。それら全てが、今の私を形成しています。

厳しい戦い、楽しい会話、勝利の喜び、ここにはいっぱいあります。京都の地で皆さんが良い体験をされるよう、私はスタッフとして尽力していきたいと思っています。

願わくば、全ての参加者が良い思い出を持ち帰らんことを。

それでは、会場にてお会いしましょう。

Tags: Strategy
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