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MTGで英語を学ぶ:《ドラゴンの日/Day of the Dragons》
はじめに
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エンチャント(場)
ドラゴンの日が場に出たとき、あなたがコントロールするクリーチャーをすべてゲームから取り除く。その後、これにより取り除かれたクリーチャーの総数に等しい数の、飛行を持つ 5/5 の赤のドラゴン・クリーチャー・トークンを場に出す。
ドラゴンの日が場を離れたとき、あなたがコントロールするドラゴンをすべて生け贄に捧げる。その後、ドラゴンの日によりゲームから取り除かれたカードをすべて、あなたのコントロール下で場に戻す。
すごい効果ですね。自分のクリーチャーがすべてドラゴンに化ける! しかも青でなく赤、というのが熱いです。
でも、この記事は、カードの強さやゲームついて云々するのではなく、"Day of the Dragons" というカードの英語名をどう翻訳・理解すればよいかについて、ちょっと考えてみましょう、というお話です。
dayという言葉の意味
「ドラゴンの日」といわれると、私は今月の「こどもの日」や「母の日」(Mother's Day)を連想してしまいますが、皆さんはどうでしょうか。
実は英語の day という単語には、単なる「日」以上の意味があるのです。「一体どんな意味?」と思っている方、あなたなら次の二つの文をどう訳しますか?
- It was his day.
- Your days are numbered.
以下、中学生 A 君の訳です。
- それは彼の日だ。
- あなたの日数が数えられている。
前後の脈絡にもよりますが、私なら次のように訳します。
- 彼の全盛期だった。(または)彼にとって格別の一日だった。
- お前もいよいよ終わりだ。
2. の文で、どうしても day に当たる言葉を入れたければ、次のように訳してもいいでしょう。
「お前の時代も終わりに近づいたな」
以上の例からも分かるように、day という単語には「特別の日」「最高の日」「活躍のとき」といった意味になる場合があるわけでして、私としては "Day of the Dragons" を「ドラゴンの起(た)つとき」と訳したいなあ、と思うのです。Dragon's Day でも Day of Dragon でもない、Day of the Dragons (複数形)です。英語圏の人がこれを読むと、そのイラストやカードテキストとあいまって、何頭ものドラゴンが奮い立ち、決起する姿が浮かんでくると思うのです。強いて「ドラゴンたち」と訳さないのは、そうすると逆に、ドラゴンのほかにワームやゴブリンやバーバリアンもいるのではないかという誤解を招く可能性もあるからです。
おわりに
日本語版には、ときどき、今ひとつ物足りないと思われるカード名や、フレイバーテキストが見受けられます。「スカージ・カード名・名訳・珍訳」と題する駄文を掲載したところ、予想外に多くの人から反響があり、私も大いに勉強をさせていただきました。この記事で特定の翻訳者を非難したり、自分の訳が唯一絶対正しいなどと主張するつもりはありません(「俺の方がうまい訳を思いついたぞ!」という方は下記にツッコミを入れてください)。私も、翻訳の難しさは承知しているつもりです。そもそも言語系統のまったく異なる日本語と英語では、単語の意味が 1 対 1 で対応することの方が、むしろ少ないかもしれないのですから。
マジック・ザ・ギャザリングはリチャード・ガーフィールドという一人の《天才のひらめき/Stroke of Genius》からはじまりましたが、今ではカードに華を添えるイラストレーターやランディ・ビュエラーなど強豪プレイヤーも加わった開発チーム、さらにはクリーチャーのアイデア募集、第 8 版のカード選定投票など多くの人たちの知恵を結集したものになっていると思います。MTG カードの日本語翻訳チームの一層の充実を願って、筆を置かせていただきます。


「ドラゴン日和」なんてカード訳はいかがでしょうか?<br>とりあえず「標準化」でトークンのクリーチャータイプを書き換えたら、「ドラゴン日和」を割られたり、バウンスされたりしても安心?<br>――嗚呼、つまらないコメントでごめんなさい。。。
「ドラゴン日和」ですか。英語の意味からはちょっと外れると思いますが、楽しい訳ですねえ。今回の記事では割愛しましたが、MTGのフレイバーテキストは、ほとんど英語でしか通用しないようなジョークも多いので、こういう楽しい訳もありかなぁ、と思っています。<br> フレイバーテキストについては、また時間のあるときに(<ケアレスミスをしないよう十分注意して)書かせていただきたいなあと思っています。
Day of the Dragons と聞いて、私は根っこで歩く植物の群れを思い出しました。<br>ですから、私がこのカードの和訳をつけることができる立場にあったとするなら「ドラゴンの日」、もしくはちょっと遊んで「ドラゴン時代」としたかもしれません。<br><br>というのも、The Day of the Triffids という古典SF小説があり、その邦題が『トリフィドの日』『トリフィド時代』となっているためです。(訳者/出版社によって異なるタイトルで出版されています)<br><br>Day of the Triffids というタイトルで映画にもなっていますが、こちらの邦題は「人類SOS」なのでカード名には使えません。<br><br>Magic のカード名の多くがアメリカ映画のタイトルからつけられています。なにがしさんの主張にはこのあたりの視点が欠如しているように感じられるのが物足りません。<br>---<br>それと、Buehler をビュエラーと読むのはどうでしょう?(^^; <br>明らかにドイツ系の彼の名前は「ビューラー」と読みます。<br>#ドイツ語の uウムラウト(上に点が二つ)を ue と書くことがあります。
賀茂山様、ご指摘有難うございます。そう考えると、MTGには小説や漫画、映画などあらゆるもののエッセンスが詰まっているといっても過言ではありませんね。(特にUngluedは作成チームの「遊び心」で一杯ですね。)<br> 今回この記事を書くにあたり、私はThe Day of the Jackal(1973年、邦題「ジャッカルの日」)には思い当たりました。しかし、そちらの方も、内容からして単に「日」でよいかという疑念があったので、あえて触れなかったわけです。<br> The Day of the Triffidsは未読ですが、やはり「トリフィドの日」というよりも、「トリフィド時代」の方がふさわしいように思えます。(今度、本を探してみます。)<br> Buehlerはこちらの凡ミスでしたね。
私の感覚では、DayとThe Day、さらにDaysそれぞれに語感が異なります。<br>The Dayはある特定の時代(時期)や特定の出来事(特に、戦闘関連)、あるいはある人の有名な全盛期を、またDaysであれば、ある人の人生の一時期をイメージします。Dayはそのどちらでもなく、日本語では単に「日」でいいと思われますが、どうでしょう。<br>Buehlerはドイツ系の名前のように見えますが、実際問題、日本語の表記の「正誤」を論じるのはあまり意味がないような気がします。確かにドイツ語の英語的読み方をカタカナに落とすと、ビューラーに近いかもしれません。<br>ちなみに当方、日本語ネイティブですが、ある時期米国で教育を受けてますので、頭の中の3割ほどが英語の思考回路です。その人それぞれのバックグランドによって語感が異なってくるというのは興味深いですね。
語感と言う部分では、私も「日」と訳すかもしれません。<br>例で触れていましたが、<br>「日」と365日などの時間の単位と直訳することが言うなれば低レベルであって、日本語自体の「日」も「DAY」と同様様々な意味合いを持ちます。<br>そこで時代、たつ時など場面を限定してしまうのではなく、言葉自体がもつ想像性(創造性)を奮い立たせる意味でも、より単純で発想がふくらみそうな「ドラゴンの日」と訳するのが私としてはファンタジーを感じさせます。<br>言い訳がましいですが、別に皆様の訳を否定しているわけではないのであしからず。