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「ミラディン」世界への船出 ~2章 装備品の構造

2003/11/23 21:51更新

「ミラディン」世界への船出 ~2章 装備品の構造

Written by 吉川祐輔

さて、今回は「装備品」にスポットを当て、「ミラディン」によるリミテッド環境を考えてみたいと思います。

今までの記事の概要、及び今後の連載予定につきましては、1 章の冒頭部分をご参照下さい。

装備品とは何か?

「装備品」はルール的にはアーティファクトの特別なサブタイプであり、「ミラディン」で新登場した能力の中でも目玉と言えるものです。

ここでもう一度、装備品の能力のおさらいとして、以下の文章をお読み頂きたく思います。

“装備品”のルール http://www.hobbyjapan.co.jp/magic/articles/files/20030905_01.html

装備品の能力で最も重要なのが、クリーチャーに付加価値を与えるものでありながら、場に残るという特質です。

従来のエンチャント(クリーチャー)には、エンチャントしているクリーチャーが場を離れたときに墓地に送られてしまい、カードアドバンテージを失うというデメリットがありました。それゆえ、よっぽど強力なものでない限り、エンチャント(クリーチャー)は評価されてきませんでした。

しかし、その中での例外が、「ウルザズ・サーガ」「ウルザズ・レガシー」にあった「場から墓地に置かれるとオーナーの手札に戻る」という特質を持った通称「エターナル・エンチャント」と、記憶にも新しい「スカージ」の「墓地にあるときに条件を満たすと、直接場に戻る」という特質を持った《ドラゴンの~/Dragon~》シリーズでした。これらはエンチャント(クリーチャー)でありながら、再利用できる特質により、他のものより高い評価を受けていました。

その「アドバンテージを失わない」特質を分かりやすい形で受け継ぐのが装備品と言えます。場に残ること、移し変えが可能なことでさらに再利用性が増し、より使いやすくなったのです。つまり装備品とは、エンチャント(場)に近いもので、現在コントロールしているクリーチャーと今後出すクリーチャーの価値を高めるパーマネントである、と言うことができます。

カード評価

装備品は、コモンに 7 種、アンコモンに 8 種、レアに 5 種の計 20 種が存在します。一般に、レアリティが高いほど強力な能力を持ち、かつコストが重くなっている傾向があります。

以下、それらを大まかに 3 種に分類し、それぞれの評価をしていきたいと思います。 (装備品のあとの数字は、順にプレイコスト、装備コスト、付加能力です)

パワー/タフネス強化系

コモン
アンコモン
レア

装備品の多くが持っている能力であり、かつ最も重視される能力がこの「パワー/タフネス強化」です。この強化にとどまらず、他にも能力を付加する装備品もありますが、それについては後述します。

ここで注目したいのが、「パワーとタフネスのどちらを重視するか」です。

基本的にエンチャント(クリーチャー)では、エンチャントしているクリーチャーが死なないことが前提となっていました。もしそうなってしまえば、カードアドバンテージを失ってしまうからです。それゆえ、タフネスを強化しないエンチャント(クリーチャー)は、よっぽどの特殊能力を持たない限り評価されてこなかったのです。

しかしながら、ご存知の通り装備品はこの黄金律を破ります。となれば、装備品に要求されるのが「突破力」となるのです。前章で触れました通り、防御線の主力はタフネス 4 ですが、コモン以下でパワーが 4 以上のクリーチャーは数えるほどしかありません。そのような状況では、安定した強化の《レオニンの円月刀》よりも、突破力に特化した《骨断ちの矛槍》が優先されるのではないか、と私は思います。前章で取り上げた《トゲ撃ちゴブリン/Spikeshot Goblin》も、パワーを参照する能力であることですし。

コモンの 2 種に話が及びましたが、基本的にレアリティの高いものは分かりやすく強力です。特に《悪夢の鞭》は、装備品ながらも色に依存し、装備コストもライフと、異色の存在です。

特殊能力付加系

コモン
アンコモン
レア

このカテゴリに分類した装備品は、ある種贅沢です。というのも、これらは装備先のクリーチャーにそれなりのスペックを要求するからです。

《ヴィリジアンの長弓》を除き、これらは戦闘関係の能力を付与します。しかしながら、パワー 1 のクリーチャーが飛行を得ようが二段攻撃しようが、大して状況は変わらないわけです。そしてそんなクリーチャーは往々にして立ち止まってしまいますから、《記憶の仮面》で引くこともままなりません。つまりは、これらの装備品の強さはデッキ内のクリーチャーの質に依存するわけで、カードの評価をしていく際には十分な注意が必要と思います。

色にも強さが依存しやすいのも特徴でしょうか。緑使いが操る《ニューロックの滑空翼》は脅威ですが、元々飛んでいる青には必要性を感じませんね。

環境をつくるという観点で見ると、《ヴィリジアンの長弓》は重要です。これがある限り、タフネス 1 のクリーチャーは無意味なものに成り下がるわけで、自分のデッキがタフネス 1 に依存していないかどうか常にチェックする必要があるでしょう。また、《稲妻のすね当て》はまるで《ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimaya》の如く、テンポ・ゲームで相手より圧倒的に優位に立てるアイテムといえるでしょう。

上記の複合系

コモン
アンコモン
レア

《バンシーの刃》に関しては、正式なテキストをご覧頂くと分かると思いますが、戦闘ダメージによってこれ自身が成長する、という意味です。

残ったこれらの装備品は、前述 2 カテゴリのどちらの能力も持つ優れものです。もはや書くべきこともないでしょう。といっても、コモンの《ヴァルショクの篭手》だけはデメリット持ちなので、これについて解説を加えます。

このデメリットは、アンタップ・ステップに起こる通常のアンタップのみを抑制します。ですから、《ヨーティアの兵/Yotian Soldier》は言うに及ばず、もともと通常のアンタップをしない《ゴブリンの戦闘車/Goblin War Wagon》4 Mana、3/3)や《ゴブリンの飛行艇/Goblin Dirigible》6 Mana、4/4、飛行)との組み合わせで効力を発揮します。

また、そもそも攻撃後に他の(アンタップ状態の)クリーチャーに付け直すことで、間接的にデメリットを回避する手段もあります。コモンでパワー +4 の突破力は非常に魅力的ですから、上手く使い倒していきたいものです。

その他のノンクリーチャー・パーマネント

ここでは、特に《呪文爆弾/Spellbomb》シリーズと《破片/Shard》シリーズについて解説したいと思います。

《呪文爆弾/Spellbomb》シリーズ

コモンに 5 種あり、適切な色マナと自身のサクリファイスで起動し、色に合った能力を生み出します。どれもプレイコストは 1 マナで、また上記の能力とは別に、1 マナと自身のサクリファイスでドローに変わる能力も持ちます。 それぞれの名前と能力は以下の通りです。

この中で良く見られるようになるのは赤と青でしょうか。

これらとコモンになって帰ってきた《彩色の宝球/Chromatic Sphere》は、置いておけるドローとして、また擬似サイクリングとしてデッキの回転を助ける働きをします。質の低いクリーチャーを入れるくらいなら、3 色目の《呪文爆弾》という手もありなのかもしれません。

《破片/Shard》シリーズ

アンコモンに 5 種あり、適切な色マナ 1 つか無色マナ 3 つで起動し、色に合った能力を生み出します。どれもプレイコストは 3 Mana です。《呪文爆弾》とは異なり、繰り返し使用することができます。

それぞれの名前と能力は以下の通りです。

これらは色が合わなくても使うことができますが、やはり色が合ったときの方が強力なのはいうまでもありません。シールドなら 3 色目に最適かもしれません。

なかでも《花崗岩の破片》は、この環境を規定する能力を持っているといっても過言ではありません。つまりは、「タフネス 1 ≒ゴミ」という事実を作っているカードの一つ(もう一つはいうまでもなく《ヴィリジアンの長弓》)であり、プレリリースの上位卓でも良く見られたカードの一つでした。これを意識した構築が必要なのではないかと感じています(でも、それなりなのかもしれません)。

《水晶の破片》《骸骨の破片》はそれぞれ「場に出たときに誘発する能力」、「自身のサクリファイスをコストとする能力」と相性が良いです。はまったときは抜け出せない状況を作り出せる力を持つので、いろいろ試してみると良いのではないでしょうか。

その他

この他で特筆すべきノンクリーチャー・パーマネントと言えば、帰ってきた《氷の干渉器/Icy Manipulator》などが挙げられるでしょうか。いつの日も「タッパー」は、強力無比な存在です。

また、今回は「カードを引く」と書いてあるカードがやたらと目に付く気がします。カードを相手より 1 枚多く引けると、それが圧倒的な差につながっていくのがリミテッドの戦いです。見かけたら忘れずにデッキへ。

「最強の脇役」

装備品は、あくまで「クリーチャーに付加価値を与えるもの」に過ぎません。主役はクリーチャーという事実は変わらないのです。

しかしながら、クリーチャー戦において、装備品によるクリーチャーの強化が前提となることは、これからの「ミラディン」リミテッドを考えていく上で忘れてはならないことだと思います。

大切なのはバランス感覚。そこを見失わないようにしたいものです。

次回は、その他のスペルの確認を中心に、色の特質をチェックしていきたいと思います。

yossy54-lj@infoseek.jp

Tags: Strategy
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記事へのツッコミ(4) [ツッコミを入れる]
_ Macky 2003/10/01 13:01

《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》 は3マナクリーチャー2体でタフネス3のクリーチャーも消せる<br>6マナ3体で,タフネス3のクリーチャーも消せる<br>タフネス1をゴミにする単にルティム以上のエンドカードとなると思います。

_ yossy 2003/10/01 21:48

>Mackyさん<br>確かに《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》は強力ですね。単なる《霊力/Psionic Gift(OD)》に留まらない可能性を持っていると言えます。<br>しかし、自分が2~3体のクリーチャーをコントロールしているということは、大抵の場合相手も同じ位のクリーチャーをコントロールしているということであり、その状況下において、ソーサリータイミングで3~6マナを使い2~3体のクリーチャーをタップしてしまうということは、それ相応のデメリットがあるものと思います。<br>ご意見ありがとうございました。

_ Justy 2003/10/08 23:00

《稲妻のすね当て》はなかなか汎用性が高くて便利ですね《曙光の精霊》等と組み合わせれば相当嫌なクリーチャーの出来上がり<br>《骸骨の破片》も《ボトルのノーム》や《ペンタバス》を回したりとかなりの優秀カードだと思います

_ 1ターン・キル 2003/11/23 21:51

個人的に、炎叫びの杖が、好きです。<br>飛行+エイトグ+アーティファクトx5+炎叫びの杖=22ダメージ!<br> カードの引き(鬼引き)が良ければ、2ターン目にエンドです。<br>「後攻 1ターン目の手札<br>大焼炉・金属モックスx3・青カードx3・物読み<br>で2枚引いて、エイトグ・飛行 場に出して、<br> 2ターン目<br>ドローで、物読み引いて 炎叫びの杖と、At土地引いて<br>土地出して、杖を装備してAt生け贄にして、アタック!<br>うーん??? <br> ブルードスターで殴った方が、確実かも??


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