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スタンダードやってる? 第6回

2004/01/29 22:49更新

スタンダードやってる? 第6回

Written by 平林和哉

PTQ 神戸、 GP 岡山とイベント続きだったため、調整の都合でこの連載もだいぶ遅れがちになってきました。しかもこれからプロツアー神戸まで一月しかないということで、また遅れていくかもしれません。

とはいえきちんと時間を費やしたおかげで、岡山ではそれなりに満足な結果が出せたのは嬉しい限りです。この調子をプロツアーでも継続していきたいですね。

さて岡山も終わって、さっそく調整していた Dancing Ghoul の話といきたいところなのですが、とりあえず順番に進めていこうと思います。まずは PTQ のために用意していたデッキたち、主にエンチャントレスのことから。

サイカトグ-コントロールか瞬殺デッキか?

よくファイナル前に、ファイナルの権利が無いプレイヤーから「禁止カード後のエクステンデッドはどうなると思います?」といった趣旨の質問をされました。個人的には目の前のフォーマットに集中したいので、あまり先の事は考えてないのですが、感覚的にはちょうど 1 年前のエクステンデッドに似た環境になるだろうなと思っていたのを覚えています。

当初は《等時の王笏/Isochron Scepter》入りの 3 色サイカがアーティファクト対策が少なくなり、クリーチャーデッキに対しては《火+氷/Fire/Ice》を持つということで圧倒的な支配力を持つ - なんて安直な考えを持っていたりしたのに、そもそも禁止カード前のエクステンデッドでも RDW (Red Deck Wins)が結構な戦績を収めていて、その過程からマルカデス(The Rock)まで復興してほんとにこれ禁止カード前?みたいな環境になったのが 1 年前のメタゲームに似ていたからかもしれません。

それで具体的にデッキ構築に取り掛かったのが、ファイナルから帰るムーンライトながらの中。ちょうどファイナルが終わった翌日、日中は高桑(高桑祥広)の家で寝ていたのでながらの中では結構暇でした。ということでとりあえず分かりやすいメタ内のデッキを組んだわけです。

  • RDW
  • マルカデス
  • サイカトグ

さしあたって作ったのがこの 3 つ。特にマルカデスはほとんど構成を変えずに最後まで仮想敵の一つとして調整相手となったので、ここで紹介しておきます。

Malka-Death
 4  極楽鳥/Birds of Paradise
 4  ヤヴィマヤの古老/Yavimaya Elder
 2  貪欲なるベイロス/Ravenous Baloth
 4  花の壁/Wall of Blossoms

14 Creatures 2 吸血の教示者/Vampiric Tutor 3 悪魔の布告/Diabolic Edict 4 強迫/Duress 4 陰謀団式療法/Cabal Therapy 1 ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena 2 生ける願い/Living Wish 4 獣群の呼び声/Call of the Herd 2 破滅的な行為/Pernicious Deed
22 Spells 8 森/Forest 7 沼/Swamp 1 黄塵地帯/Dust Bowl 4 樹上の村/Treetop Village 4 ラノワールの荒原/Llanowar Wastes
24 Land 60 Total Cards
 1  黄塵地帯/Dust Bowl
 1  消えないこだま/Haunting Echoes
 1  陰謀団の取調官/Cabal Interrogator
 1  萎縮した卑劣漢/Withered Wretch
 1  戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadful
 2  ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena
 1  帰化/Naturalize
 1  ウークタビー・オランウータン/Uktabi Orangutan
 1  貪欲なるベイロス/Ravenous Baloth
 3  火薬樽/Powder Keg
 1  減衰のマトリックス/Damping Matrix
 1  精神隷属器/Mindslaver

15 Sideboard Cards

Phyrexian Arena
ミラーマッチへの回答

……《トロールの苦行者/Troll Ascetic》が入っていなかったというのは、全然バージョンアップされてないってことかも。

とりあえず《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》はかなり強かったです。これはファイナルの時にあった PTQ から得た経験から思いついたもので、コントロール対決、特にミラーマッチで《吸血の教示者/Vampiric Tutor》を持て余すことに対する回答になるかなと。

続いてサイカトグ。これは一貴(加藤一貴)と岡田さん(岡田宏晃)が大阪 2次予選で使ったバージョンです。

Psychatog
 4  サイカトグ/Psychatog

4 Creatures 4 渦巻く知識/Brainstorm 3 魔力の乱れ/Force Spike 3 マナ漏出/Mana Leak 4 蓄積した知識/Accumulated Knowledge 4 対抗呪文/Counterspell 2 直観/Intuition 2 狡猾な願い/Cunning Wish 3 嘘か真か/Fact or Fiction 1 激動/Upheaval 4 燻し/Smother 2 火薬樽/Powder Keg
32 Spells 12 島/Island 4 沼/Swamp 4 地底の大河/Underground River 4 汚染された三角州/Polluted Delta
24 Land 60 Total Cards
 1  もみ消し/Stifle
 1  枯渇/Mana Short
 1  嘘か真か/Fact or Fiction
 3  綿密な分析/Deep Analysis
 1  激動/Upheaval
 1  吸血の教示者/Vampiric Tutor
 1  恐ろしい死/Ghastly Demise
 1  死体のダンス/Corpse Dance
 3  強迫/Duress
 2  火薬樽/Powder Keg

15 Sideboard Cards

Lobotomy
タップアウトを戒めるスペル

24 枚の土地、メインからの《火薬樽/Powder Keg》( 2 枚という枚数は中途半端ですが、 24 枚目の土地を入れる都合で)、サイドボードの除去が《恐ろしい死/Ghastly Demise》、とほとんどが RDW を意識した構成で、一貴が言うには RDW はかなり楽だったそうです。ただ逆にミラーマッチがやりづらく、それを回避するためにはサイドボードに《ロボトミー/Lobotomy》が必要でした。サイドボード後はメインに《嘘か真か/Fact or Fiction》、他にも《綿密な分析/Deep Analysis》などでタップアウトしやすいマッチアップのため、そこに《狡猾な願い/Cunning Wish》《吸血の教示者》《ロボトミー》とつなげて《サイカトグ/Psychatog》を取り除けば簡単に勝つことが出来ます。別に《サイカトグ》じゃなくても、《対抗呪文/Counterspell》を抜くだけでかなり楽になりますし。ようするに《激動/Upheaval》ほど重くない範囲で、タップアウトを戒めるスペルが必要だったということですね。

ちなみに Dancing Ghoul の調整をした時は《狡猾な願い》 3 枚、《堂々巡り/Circular Logic》 1 枚を入れて、サイドボードに《棺の追放/Coffin Purge》《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》といった構成にしましたよ。このままだとパーミッション要素が少なくて、結構楽な相手になってしまいますから。他にも最近だとサイドボードに《非業の死/Perish》が入ってることも多かったりします。《狡猾な願い》で持って来れないため数を入れなくてはならないのですが、《トロールの苦行者》《アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress》に効果的な良いカードです。

エンチャントレス-サイカトグに強い稀有なコンボデッキ

そしてエンチャントレス。プロツアー神戸の権利を取ることになったデッキで、使ったのは大阪 2 次予選と千葉予選だけだったのですが、それでも結構思い出深いものです。

使おうと思ったきっかけはやはりながらの中で、メタが昔に戻るならちょうど 1 年前のグランプリ広島の優勝デッキが弱いわけも無いだろうというのがありました。またメタがクリーチャーデッキに戻るなら RDW はランデスタイプからバーンスタイルに帰ってくるだろうし、黒い除去も《悪魔の布告/Diabolic Edict》から《燻し/Smother》になる、ということでその辺りもエンチャントレスにとっては追い風となります。

ちなみに調整していた RDW はメイン《呪われた巻物/Cursed Scroll》《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》、サイドボードに《硫黄の渦/Sulfuric Vortex》といったものだったのですが、年始早々にあった四国予選を制した阿南剛の RDW がまさにその構成だったので、禁止カード後のエクステンデッドは予想以上に研究されているなと思ったものです(これだけだと RDW も完璧だったようですが、まだ《溶鉄の雨/Molten Rain》が入ってたり前の環境を引きずった構成で使い物になりませんでした。使う気が無かったということで勘弁)。他にも《火薬樽》のプロキシーに《太陽のしずく/Sun Droplet》を使っていて、これ普通に使ったら強いかな?と漠然に考えていたのが既に使われていたりとか。

まあともあれ《火炎舌のカヴー》が使われだすということは、さらにクリーチャーメタが進むということなので、そういうところとは別のゲームがしたかったというのが本音です。ということでコンボデッキを使おうと思い立ち、友人にアルーレンとエンチャントレスのレシピを携帯に送ってもらいました(ながらの中なので。具体的にはグランプリ広島、マスターズ横浜、プロツアーニューオーリンズ、グランプリアナハイムと調べてもらいました)。その過程でアルーレンは手札破壊に弱そうなのと、土地が RDW に対して脆弱なのが気に入らなくて却下。結果エンチャントレスを考えることにしたのです。

ということで大阪 2 次予選。これで権利が取れなければ千葉予選、一貴が成田からアムステルダムに行き、東京 3 次予選にも出ようかなと思っていたのですが、デッキは別にエンチャントレス 1 択というわけでもありませんでした。むしろかなり迷っていて、火曜日にはエンチャントレス、水曜はマルカデスで木曜はサイカトグ……といったように日替わりで気分が変わっていたほどです。何しろ一緒に調整している岡田さんが社会人ということもあって年始は忙しく、おまけにドラフトをしてしまってほとんど実際に回したことが無かったわけで、一番使ったことの無いエンチャントレスを選ぶのはなかなか大変でした。 MWS がもうちょっと使いやすかったら良かったのですが、、なにしろやってる時間帯が悪いのか "Testing for PTQ" と書いておくと、入ってきた対戦相手が「 PTQ って何?」とか言ってくる始末。困って再接続すると、また「 PTQ って何?」……。

まあそれでもエンチャントレスを選びました。やっぱりコンボ好きだし、去年広島で初めてエンチャントレスを見た時にはすごく強そうなデッキに見えたので。以下大阪 2 次予選に出たバージョンです。

Enchantress "Eternal Wind"
 3  フェアリーの大群/Cloud of Faeries
 3  アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress
 4  花の壁/Wall of Blossoms

10 Creatures 3 退去の印章/Seal of Removal 1 交易路/Trade Routes 3 気流の言葉/Words of Wind 1 俗世の教示者/Worldly Tutor 4 生ける願い/Living Wish 4 繁茂/Wild Growth 4 肥沃な大地/Fertile Ground 3 踏査/Exploration 4 女魔術師の存在/Enchantress's Presence
27 Spells 11 森/Forest 6 島/Island 4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast 2 セラの聖域/Serra's Sanctum
23 Land 60 Total Cards
 1  セラの聖域/Serra's Sanctum
 3  綿密な分析/Deep Analysis
 1  フェアリーの大群/Cloud of Faeries
 1  厳格な試験監督/Stern Proctor
 1  ワタリガラスの使い魔/Raven Familiar
 1  ラクァタス大使/Ambassador Laquatus
 2  崇拝/Worship
 3  防御の光網/Defense Grid
 1  アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress
 1  マスティコア/Masticore

15 Sideboard Cards

Worldly Tutor
初手にエンチャントレスを

わりと自分好みに組み替えてあり、主に初手のキープ率を高める変更になっています。土地を 23 枚に増やしたり、《生ける願い/Living Wish》の 4 枚目や《俗世の教示者/Worldly Tutor》で初手にエンチャントレスがある可能性を増やしてあったり。 2 枚引きたくない《交易路/Trade Routes》を 1 枚に抑えて、《退去の印章/Seal of Removal》も 3 にしたのもその都合です。

あとは《プロパガンダ/Propaganda》より直接的な《崇拝/Worship》、マルカデスの手札破壊から回復しやすい汎用コントロール用の《綿密な分析》、サイドボードから《強迫/Duress》が入ってくるサイカトグ対策の《防御の光網/Defense Grid》《防御の光網》は四国予選のエンチャントレスを参考にしました。珍しいところではサイドボードの《ワタリガラスの使い魔/Raven Familiar》ですが、これは《生ける願い》を 4 にしてしまったため、引きすぎた《生ける願い》を活用したいという意味になっています。

Round 1Stompy2-1
Round 2BGr Malka-Death相手がデッキ登録ミスでマッチロス
Round 3UG Madness2-0
Round 4Psychatog2-0
Round 5UGr Madness2-0
Round 6 ID
Round 7 ID
QuarterfinalPsychatog2-0
SemifinalRDW1-2

デッキが想像以上に強く、特にサイカトグにはかなり楽だったのが印象的です。それでも準々決勝のサイカトグは《蓄積した知識/Accumulated Knowledge》ではなく《知識の渇望/Thirst for Knowledge》、通常のカウンター量+ 3 枚の《堂々巡り》だったので苦戦すると思いましたが、結果は 2-0。やはり一番楽な相手がサイカトグのようで。

逆に予想よりきつかったのが RDW で、早いダメージクロックに《紅蓮光電の柱/Pyrostatic Pillar》が厄介なため、常に初手が不安になってしまいます。実際準決勝では若干の判断ミスがまさに命取りになり 1 ターン差で負けてしまい、 3 本目も 1 ランドキープが裏目に出て死亡。惜しいところで負けてしまいました。

一貴もサイカトグを使って準決勝に進んだものの一緒に負けてしまったため、仲良く千葉行きとなったわけです。

何だか長くなってきたところで、エンチャントレス編も続きます。次回はエンチャントレス:千葉予選とグールの調整過程など。

(文中敬称略)

Tags: Strategy
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