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スタンダードやってる? 第7回

2004/02/05 02:43更新

スタンダードやってる? 第7回

Written by 平林和哉

スタンダードからぜんぜん関係無くなってきたこの連載。トータルするとすでに半分ぐらいエクステンデッドが占めつつありますが、たぶんこのペースだと次はプロツアー神戸の限定構築話になりそうです。次もグランプリ仙台っぽいし。

実に順調です。

MO でエキスパンションが出るのが遅いので、構築をあまりやらなくなってるのも問題なんですけど。まああんまり気にしないで進めましょうか。

今回はエンチャントレス:千葉予選編と、グールの調整過程を紹介していきます。

エンチャントレス-ターボ《崇拝/Worship》

大阪 2 次予選でエンチャントレスが想像以上に強いデッキだということが分かったので、そのまま千葉予選に持っていくことにしました。幸いベスト 4 で負けてもムーンライトながらに間に合う時間だったので、一貴(加藤一貴)とともに慌てて出発。あと一つ勝てれば今晩ゆっくり寝られたのになーとか考えながらのんびり千葉に向かいました。

一貴もエンチャントレスを使いたいということだったのでほうぼうに連絡したり、改良点が無いか色々考えながらの旅。とりあえず真っ先に変更されたのが《フェアリーの大群/Cloud of Faeries》をクビにすること。こいつはほんとにサイクリングしかしなかったうえ、たいていのマッチアップでサイドアウトされていたのであまり役に立ってません。これだったら《紛糾/Complicate》、いや《誤算/Miscalculation》でもいいななんて考えていたくらいだったので、全部抜いてしまうことにしました。

逆に強かったのが《崇拝/Worship》で、普通に RDW ( Red Deck Wins )に強いうえ、相手のサイドボードカードである《紅蓮光電の柱/Pyrostatic Pillar》を封じることもできます。いちおう割られるものの、マッドネス相手にも結局サイドインしてましたし。相手側からすると《女魔術師の存在/Enchantress's Presence》《気流の言葉/Words of Wind》など割りたいものが多いため、意外に場に残ったりするということで。

あとはエンチャントレスマスターである東太陽にいくらか話を聞き、《大あわての捜索/Frantic Search》だったスロットに《調律/Attunement》を使ってみたら結構良かったという話と、《綿密な分析/Deep Analysis》ではなく《水晶のチャイム/Crystal Chimes》でリカバリーを図っているということ。その中で分かりやすい《調律》と、 RDW が思ったよりきつかったので《サーボの網/Tsabo's Web》を入れてみることにしました。

まったくカードが無かった一貴もみんなの協力でなんとかデッキを組めて、無事エンチャントレスでの参加。ただ《セラの聖域/Serra's Sanctum》が 1 枚足らなかったり、何か 1 枚足らなかったので代わりに《水晶のチャイム》を入れちゃうことに。

Enchantress "Eternal Wind"
 3  アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress
 4  花の壁/Wall of Blossoms

7 Creatures 1 崇拝/Worship 3 退去の印章/Seal of Removal 1 交易路/Trade Routes 1 調律/Attunement 3 気流の言葉/Words of Wind 1 俗世の教示者/Worldly Tutor 4 生ける願い/Living Wish 4 繁茂/Wild Growth 4 肥沃な大地/Fertile Ground 3 踏査/Exploration 4 女魔術師の存在/Enchantress's Presence 1 サーボの網/Tsabo's Web
30 Spells 11 森/Forest 6 島/Island 4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast 2 セラの聖域/Serra's Sanctum
23 Land 60 Total Cards
 1  セラの聖域/Serra's Sanctum
 3  綿密な分析/Deep Analysis
 1  フェアリーの大群/Cloud of Faeries
 1  厳格な試験監督/Stern Proctor
 1  ワタリガラスの使い魔/Raven Familiar
 1  ラクァタス大使/Ambassador Laquatus
 2  崇拝/Worship
 3  防御の光網/Defense Grid
 1  アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress
 1  マスティコア/Masticore

15 Sideboard Cards

メインに《崇拝》が入っていますが、その理由はたんにサイドボードのスペースが無かったからです。大阪ではまったくエンチャントレスは警戒されてなかったのですが、どうやら千葉では前日にあったグランプリ岡山トライアルでベスト 8 にエンチャントレスが二人入ったらしく、サイドボードに 4 枚の《紅蓮光電の柱》が目立ったので《崇拝》を 3 枚用意したかったのですが、サイドボードに余裕が無かったため思い切ってメインに入れました。サイドボードは《生ける願い/Living Wish》 4 枚の都合上ぎりぎりなのですが、メインは《フェアリーの大群》の尊い犠牲のため結構空いていたので。

Round 1BG Reanimate Control2-1
Round 2UG Madness2-1
Round 3Finkula1-2
Round 4RDW2-0
Round 5Fiend2-1
Round 6Malka-Death2-1
Round 7RG Steroid2-0
QuarterfinalRDW2-1
SemifinalUG Madness2-1

Worship
千葉予選の MVP カード

大阪予選ではほとんど 2-0 だったにも関わらず、千葉予選ではほとんどが 2-1 。それも佐野さん(佐野文彦)の Finkula 、荒堀くん(荒堀和明)の Fiend (昨シーズンのデッキで、タッパー含みのレベルエンジン+《翻弄する魔道士/Meddling Mage》と手札破壊、《幽体オオヤマネコ/Spectral Lynx》)には《ハルマゲドン/Armageddon》が入っていてかなりの苦戦を強いられました。最後のマッドネスも実は《恭しき沈黙/Reverent Silence》が入っていたり。自分で思ってるよりもエンチャントレスは意識されていたようです。

ちなみに千葉予選の MVP はメイン 1 枚の《崇拝》でした。 RDW とステロイドに 1 回ずつメインで《崇拝》を引いて、それだけで勝ってしまうというまさに「 So Lucky!」。逆にエンチャントレスで最もダメなカードが《ハルマゲドン》……。

ちなみにこのとき 2 回の《翻弄する魔道士》との対決、そして一貴も佐野さんと当たったおかげで、コンボデッキに対する《翻弄する魔道士》の正確な使い方と対処法を学びました。《願い/Wish》の入っているコンボデッキの場合、大抵はコンボパーツの一部がサイドボードに入っていて、なおかつ緊急時のクリーチャー対策もサイドボードにあります。つまり《翻弄する魔道士》で禁止するカードは最初が《願い/Wish》、次がコンボパーツという順番が効果的なわけです。一貴が言うにはこれを逆手に取り、メインに《俗世の教示者/Worldly Tutor》が入っているんだから《マスティコア/Masticore》をサイドインすべきだと。納得の意見です。

さてこれで私はエンチャントレスを終えたわけですが、この後にも久也さん(田中久也)が仙台予選で権利を取り、小倉(小倉陵)がトライアルで 3 バイを取るなど、使っているプレイヤーの数から比べるとかなりの好成績を出し、グランプリでは思ったより多い人数がエンチャントレスを選択していました。メイン《崇拝》の増量、《パララクスの潮流/Parallax Tide》の採用、などが主だった変更点のようで。

いちおう自分でも色々考えていて、例えば《悟りの教示者/Enlightened Tutor》《真の木立ち/Sterling Grove》の採用(ちなみに 1 枚だけ入っているエンチャントの多さに、《俗世の教示者》《悟りの教示者》の間違い?とかよく聞かれました)。《崇拝》は確かにかなり活躍してくれましたが、もともとビートダウンと相性が悪いわけでもないためそこまでしなくても良いかなと。むしろコンボ耐性を上げる必要があると思っていたので(自身でグールを調整していたというのもありますが)、《崇拝》を数入れることはしたくなかったのです。あとはマナベースをいじってサイドボードに《翻弄する魔道士》とかも入れてみたかったですね。ただ何より時間も無かったので、考えただけで終了しました。

ダンシンググール-基本形ができるまで

さてようやくグールです。このデッキ自体は調整期間が長かったわけでもないのですが、そのぶん集中してやりました。その最初のバージョンはこんな感じ。

Corpse Ghoul
 1  冥界のスピリット/Nether Spirit
 2  縫合グール/Sutured Ghoul
 3  クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper

6 Creatures 4 渦巻く知識/Brainstorm 1 神秘の教示者/Mystical Tutor 3 直観/Intuition 4 吸血の教示者/Vampiric Tutor 4 死体のダンス/Corpse Dance 4 強迫/Duress 3 陰謀団式療法/Cabal Therapy 4 生き埋め/Buried Alive 1 汚染/Contamination 4 モックス・ダイアモンド/Mox Diamond
32 Spells 7 沼/Swamp 3 島/Island 4 裏切り者の都/City of Traitors 4 地底の大河/Underground River 4 汚染された三角州/Polluted Delta
22 Land 60 Total Cards

0 Sideboard Cards

Corpse Ghoul というのはまあコードネームみたいなものです。 MWS ( Magic Work Station )に保存する名前に使っていました。

まあ誰しも《生き埋め/Buried Alive》《死体のダンス/Corpse Dance》エンジンを、《隠遁ドルイド/Hermit Druid》亡き後にも使ってみよう-というのは一度考えることで、私も頭の中でこねくり回してうまく組めないなーなんて最初は思っていました。似たようなネタに一貴が考えた《独房監禁/Solitary Confinement》《ゾンビの横行/Zombie Infestation》があったりします。理論的にはビートダウンは《独房監禁》で完封、サイカトグには《ゾンビの横行》、マルカデスは《激動/Upheaval》《ゾンビの横行》と強いんですけどね、まとまりません。

ところが大阪 2 次予選の前の週、風呂に入っている時に何故か急に組みたくなり、おもむろに MWS で組み始めたわけです。まあデッキの組み始めなんてこんなもんですね。

Burning Wish
色が増えることよりも安定性を

たぶん《吸血の教示者/Vampiric Tutor》《神秘の教示者/Mystical Tutor》を目一杯入れてみたりなんてことは結構した人がいるんじゃないかと思いますが、《マナ切り離し/Mana Severance》《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher》デッキの青黒バージョンのように《教示者/Tutor》が多いデッキはあまり好きじゃないので、かなり削って他に色々入れてみました。ちょうど 1 年前にプロツアーヴェネチアの権利を取った時のデッキがリアニメイトコントロールで、その《冥界のスピリット/Nether Spirit》《汚染/Contamination》エンジンが結構好きだったので混ざっています。また《直観/Intuition》《陰謀団式療法/Cabal Therapy》《冥界のスピリット》エンジンなんてのも、世界選手権のエクステンデッド用にデザイアを調整している時に試していたもので、やっぱりサイカトグに勝ちやすくしたいというのもあって突っ込んでみました。

しかしこのバージョンは安定しませんでした。確かにサイカトグに対して《直観》を通すだけでハンドをずたぼろにできるのはいいのですが、《直観》《生き埋め》では似て異なるスペルです。仮に《入念な研究/Careful Study》を入れてみたところで、《クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper》を相手に選ばれると墓地の順番がぐちゃぐちゃになってしまいます。そもそも《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》《吸血の教示者》とディスアドバンテージする中で《入念な研究》なんて使いたくも無いですし。

そこでひらめいたのが《燃え立つ願い/Burning Wish》です。色を 1 色足すことに抵抗はありますが、《生き埋め》《死体発掘/Exhume》などキーパーツを調達することができます。なによりスタンダードのリアニメイトも《燃え立つ願い》のおかげでかなり安定性を増していた、という事実もあるわけで。

Corpse Ghoul ver1.2
 2  縫合グール/Sutured Ghoul
 3  クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper

5 Creatures 4 渦巻く知識/Brainstorm 2 神秘の教示者/Mystical Tutor 4 吸血の教示者/Vampiric Tutor 4 死体のダンス/Corpse Dance 4 強迫/Duress 1 陰謀団式療法/Cabal Therapy 3 生き埋め/Buried Alive 4 燃え立つ願い/Burning Wish 4 モックス・ダイアモンド/Mox Diamond 1 ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher
31 Spells 2 島/Island 2 沼/Swamp 1 山/Mountain 4 裏切り者の都/City of Traitors 3 地底の大河/Underground River 4 汚染された三角州/Polluted Delta 4 血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire 4 真鍮の都/City of Brass
24 Land 60 Total Cards
 1  マナ切り離し/Mana Severance
 3  綿密な分析/Deep Analysis
 1  秘儀の研究室/Arcane Laboratory
 1  陰謀団式療法/Cabal Therapy
 1  死体発掘/Exhume
 1  生き埋め/Buried Alive
 1  紅蓮地獄/Pyroclasm
 2  金属モックス/Chrome Mox
 4  防御の光網/Defense Grid

15 Sideboard Cards

これが《燃え立つ願い》を追加して調整していたバージョンです。安定性は格段に変わりました。エンチャントレスもそうですが、私はコンボデッキで最も重要な部分は初手のキープ率にあると思っています。初手に《生き埋め》があることをキープする前提にするならば、《吸血の教示者》 4 枚《神秘の教示者》 2 枚《燃え立つ願い》 4 枚《生き埋め》 3 枚、計 13 枚。またフェッチランドと《渦巻く知識/Brainstorm》があれば、ある程度の手札ならキープするわけで、そう考えると 17 枚。これはデッキによればメインカラーの土地の枚数と同程度なわけで、これくらいなら安心して使えるというものです。

Goblin Charbelcher
不測の事態に備えて

見てもらえば分かるように現在のバージョンでは入っていない《マナ切り離し》《ゴブリンの放火砲》エンジンがこの段階では入っています。これは大阪 2 次予選でリアニメイトコントロールをデザインした田代くん(田代義明)が使っていた《ゴブリンの放火砲》デッキに触発されたもので(メイン《綿密な分析》《入念な研究》《直観》《冥界のスピリット》《陰謀団式療法/Cabal Therapy》、サイドからリアニメイト戦術と面白いデッキでした)、《燃え立つ願い》があれば《マナ切り離し》もサイドボードに置いておけるし、万が一墓地対策をされたり不測の事態に備えることができるかなと。

思いついたのが木曜の夜で、その日のうちに《燃え立つ願い》投入。《マナ切り離し》《ゴブリンの放火砲》エンジンを考えたのが土曜のながらの中。こんな感じに急ピッチでグールは変わっていきました。 自分の中では速度的に考えてもベストの選択肢になり得ると思っていて、そのために PTQ では温存することにしたわけです。まあそれ以前にその段階では調整が足りてなかったわけですが。ただ想像以上にエンチャントレスが強かったので、グールを使う決意が若干揺らいでいたこともあったりします。

(文中敬称略)

Tags: Strategy
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