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スタンダードやってる? 第9回

2004/06/23 04:19更新

スタンダードやってる? 第9回

Written by 平林和哉

実にお久しぶりです。前回はグランプリ岡山? 4 ヶ月も間があいてしまいました。プロツアー神戸のことを書こうとか、ダークスティール後のリミテッドを書こうとか、はたまたプロツアーサンディエゴのレポートでも、などなど考えているうちに選手権が終わってたり。

なんだかんだでプレミアイベントに追われる時期に戻ってきてしまいました。これからプロツアーシアトル(チーム・リミテッド)、グランプリ・クアラルンプール(スタンダード)、グランプリ名古屋(スタンダード)、世界選手権(スタンダード、ブースタードラフト、ブロック構築)とめじろおしなので、はたしてあれこれ書いているひまがあるかどうか。なので、書けるうちに書いてみることにします。

さて、今回は日本選手権のこと。タイトルどおりスタンダードの話になります。まずは予選のことからで。

親和-すべてここから始まる

最初にダークスティール後、つまり日本選手権のスタンダードに着手したのは 3 月の終わりでした。つまりはグランプリ仙台のあと。地方予選が始まる前です。わたしはレーティングで招待されるであろうことが分かっていましたが、ほかの人たちのために調整することにしました。もちろん早めにやっておくことにこしたことは無いわけですし。

ネットその他の情報からも、親和>ゴブリン>その他のデッキ……という相性差はほぼ最初から明らかだったと言っていいでしょう。とくに、当時は赤緑ゴブリンなんてしゃれたデッキはまだ存在しておらず、《頭蓋骨絞め/Skullclamp》頼みのゴブリン召集がほとんど。今にして思えば 1 マナ域のゴブリン以外を絞めることは多大なテンポの損失で、それは親和にたいして致命的な行動だ――ということがわかりきっているわけですが、そのころはそのことよりも「《頭蓋骨絞め》で絞めまくり→《総帥の召集/Patriarch's Bidding》の効果が大きい、わーい」で思考停止していたわけです。そりゃ親和に弱くて、それ以外に強いのも当たり前ですよね。

ということで最初は親和で落ち着きました。結局あれこれやりつつも元の鞘に収まるわけですが。

UBR Affinity
 4  大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault
 4  電結の働き手/Arcbound Worker
 4  電結の荒廃者/Arcbound Ravager
 4  金属ガエル/Frogmite
 4  マイアの処罰者/Myr Enforcer

20 Creatures 4 物読み/Thoughtcast 2 粉砕/Shatter 4 爆片破/Shrapnel Blast 4 溶接の壺/Welding Jar 4 彩色の宝球/Chromatic Sphere 4 頭蓋骨絞め/Skullclamp
22 Spells 2 ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel 4 教議会の座席/Seat of the Synod 4 囁きの大霊堂/Vault of Whispers 4 大焼炉/Great Furnace 4 空僻地/Glimmervoid
18 Land 60 Total Cards
 3  マナ漏出/Mana Leak
 1  粉砕/Shatter
 3  煮えたぎる歌/Seething Song
 4  紅蓮地獄/Pyroclasm
 4  炉のドラゴン/Furnace Dragon

15 Sideboard Cards

Blinkmoth Nexus
ほとんど不要

これが岡田宏晃に近畿予選用に渡したレシピです。元のレシピはたしか当時の五竜杯から。東海地区予選で権利を取った小倉陵もそのレシピを参考にしたそうです。

その親和は早くからまとまった構成を見せており、実際変更したのは《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb》《粉砕/Shatter》にしただけでした。サイドボードは小倉が権利を取ったバージョンがよくできてると思ったので、それをほとんどコピー。

このころの調整で感じたことは《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》がほとんど不要ということ。一見すると親和ミラーでも軸をずらすことができ、エルフ(このころはほとんどいませんでしたが)にも決め手になりそうです。しかし親和は親和を稼いでナンボ。序盤の展開力が無ければ充分量のカウンターを乗せることができません。ゆえに《空僻地/Glimmervoid》《爆片破/Shrapnel Blast》は枚数を減らすことになるわけで、つまりは《ちらつき蛾の生息地》を使う余裕はない、と判断しました。

ただ、結局岡田さんは権利を取ることができませんでした。そのことで「親和は強いけど、その日の引きに左右されるな」と思ったものです。それゆえに親和以外を模索することとなります。

Rats Deck Wins-やっぱオリジナリティ?

このデッキはレシピを見てもらえば分かると思いますが、高桑祥広が日本選手権で使ったデッキの元になったものです。作ったきっかけはデッキ診断かなにかで黒赤のネズミコントロールを作って、《死の雲/Death Cloud》とかみあいそうなデッキだな、と思ったからだったような、そうでないような。ともあれけっこう早い段階からこのデッキは存在していました。選手権予選の幕開けだった東海地区予選のころにはすでに雛型ができ上がっていたのです。

Rats Deck Wins ver.1.2
 4  貪欲なるネズミ/Ravenous Rats
 3  萎縮した卑劣漢/Withered Wretch
 4  腐れ肺の再生術師/Rotlung Reanimator
 3  騒がしいネズミ/Chittering Rats
 4  包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander
 4  真面目な身代わり/Solemn Simulacrum

22 Creatures 4 頭蓋骨絞め/Skullclamp 4 静電気の稲妻/Electrostatic Bolt 2 粉砕/Shatter 4 死の雲/Death Cloud
14 Spells 9 沼/Swamp 7 山/Mountain 4 アーボーグの火山/Urborg Volcano 4 血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
24 Land 60 Total Cards
 1  萎縮した卑劣漢/Withered Wretch
 1  騒がしいネズミ/Chittering Rats
 2  粉砕/Shatter
 3  爆破/Detonate
 4  ドワーフの爆風掘り/Dwarven Blastminer
 4  宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator

15 Sideboard Cards

見ての通り、基本的にはアドバンテージにつながるクリーチャーしか入っていません。これで彼我のアドバンテージ格差を広げ、しかるのちに《死の雲》。黒緑の《死の雲》はマナベースが気に入ってなかったため、この《死の雲》デッキはけっこう手に馴染みました。

Ravenous Rats

ただ、最大の難点としてデッキパワーが足りてないという問題があります。《死の雲》はたしかに強いし、《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》はチャンプブロッカーを大量に呼ぶと同時に《頭蓋骨絞め》の餌。色選択は間違ってないと思っていたのですが、それ以外のパーツがどうにもじゃっかん弱い感を受けました。とくに《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》は分かりやすいのに比べて、《騒がしいネズミ/Chittering Rats》は相手に効いているのかそうでないのかがこちら側からは判断しにくく、また《頭蓋骨絞め》で絞めにくいのも問題。相手に《頭蓋骨絞め》が出てしまえばただのマナ効率の悪い生物に過ぎないわけで。

かなり行ったり来たりした調整部分としては《タリスマン》が必要か否か。この黒赤バージョンも《耽溺のタリスマン/Talisman of Indulgence》が入ったり抜けたりの繰り返しでかなり悩みました。色マナのフォロー、なおかつ《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》《包囲攻撃の司令官》につながるマナブースト、と言えば間違いなく強いわけですが、なにしろ親和に《頭蓋骨絞め》とアーティファクトは容易に壊れてしまいます。《死の雲》という切り札につなぐことが必須条件な以上、マナの停滞は間違いなく負け。また序盤の攻防に必要なマナから《タリスマン》を置いているひまが無いこともあり、なかなかにむずかしい。24 枚の土地では少ない感があり、とはいえ《タリスマン》を入れたからといって土地を削りすぎるわけにはいかない。マナ供給過多でも困るし……サイクリングランドもタップインランドが増えすぎる。結局当時は《タリスマン》を断念しました。

ただ、さんざん調整したわけですが、あまり予選向けのデッキではないという結論で見送ることになりました。あまりテクニカルに攻めるより、予選は分かりやすいデッキで出た方が楽だと思ったからです。

こうして、このデッキはしばらくの間お蔵入りが決定。予選シーズンも終わり、プロツアーサンディエゴが始まるころまで調整はストップされていました。それでも当時はけっこうあれこれ調整を繰り返していたものです。結局予選用には使わない、と決めるまでは本当に微調整の繰り返しで、 Rats Deck Wins の名を冠したデッキファイルはけっこうな量が残っています。ちなみに Rats Deck Wins というデッキ名は Magic Online の見知らぬ外人が付けてくれたものです。個人的にもけっこう気に入っていたデッキだったので、本戦はこれで出たいなとは思っていました。

(文中敬称略)

Tags: Strategy
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