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トロンにおけるマナ加速の適正枚数の考察
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トロンを構築する際、ウルザ地形サーチ以外のマナ加速、《ぶどう棚/Vine Trellis》や《タリスマン》を何枚入れたらよいか迷ったことはないだろうか?
世の中のトロンはだいたい《ぶどう棚》、緑がらみの《タリスマン》、《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》などの 2 マナ域のマナ加速、および 4 マナ域のマナ加速の《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》などが入っている。ウルザランドをそろえることには直結しないこれらのカードは、もはやトロンに必須のものとなっているのが現状だ。
しかしこれらを何枚デッキに入れると、どのような効果が表れるかわかっている人はどのくらいいるのだろうか。ウルザランドをそろえるためにただでさえ多い土地関連のカード。そのうえで貴重なデッキスロットを割いてこれらを入れることの意義とは?
また、これらの枚数は何枚が適正なのだろうか?
データをもとにそのへんを計算し、調べてみよう。
条件設定
前提
- デッキは 60 枚
- 土地の圧縮効果による確率変化は、計算が煩雑になるうえ、効果が微小なので考えない。
- この計算はあくまでマナ加速カードの適正枚数を考えるものなので、たまたまウルザランドがそろったときに増えるマナのことを考えない。
- マナ加速カードは以下のカードを指す:《ぶどう棚》、緑《タリスマン》、《桜族の長老》、《真面目な身代わり》、《刈り取りと種まき/Reap and Sow》
- マナ基盤カードは上記のカードと、土地、《森の占術/Sylvan Scrying》を指す。
- 《永遠の証人/Eternal Witness》も上記のカードとなりえるので、マナ加速カードとして 0.4〜0.5 枚程度の効果を持つものと考える(2、3 枚入ってて 1 枚分のマナ加速カード)。
設定:トロンにおけるマナ加速の意味
まず、トロンにとってマナ加速全般がどういう意味をもつのか考えてみよう。
理由として考えられるのは、
1. ウルザランドがそろわなくても《精神隷属器/Mindslaver》や《歯と爪/Tooth and Nail》、各種クリーチャーなどを早めにキャストできるようにするため。
2. 《歯と爪》を打つための
の確保。
の 2 つだろう。
また、2 マナ域のマナ加速は別格と捉えて、2 マナ域のマナ加速だけの用途で考えると
3. 4 マナ域のカード(《身代わり》、《刈り取りと種まき》)を 3 ターン目に打ったり、鬼回ったときの 4 ターン目《歯と爪》を実現させるため。
このような用途を持つものと考えていいだろう。
以上 3 つについて、個別にマナ加速カードの適正枚数を検証し、解答を求めていけばおのずと答えはでる。
検証
検証 1:設定 1 の検証
この検証では、目安としてあるターンにおけるマナ加速カードの期待値を考える。
トロンにおけるマナ加速はデッキの重要テーマであり、せめて 2 ターン早く該当のカードをキャストしたいと思うのが普通だろう。そのためには 4、5、6 ターン目には 2 枚のマナ加速カードを引いている必要がある。
それを求めるために必要なデータが次の表である。
あるターンにおける特定カード(今回はマナ加速カード)の枚数期待値
| 特定カード総数 | 1 ターン目の期待枚数 | 2 ターン | 3 ターン | 4 ターン | 5 ターン | 6 ターン |
| 10 枚 | 1.17 | 1.33 | 1.50 | 1.67 | 1.83 | 2.00 |
| 11 枚 | 1.28 | 1.47 | 1.65 | 1.83 | 2.02 | 2.20 |
| 12 枚 | 1.40 | 1.60 | 1.80 | 2.00 | 2.20 | 2.40 |
いちばん左の数値はデッキに入っているマナ加速カードの枚数。その隣の数値は左から 1、2 …… 5、6 ターン目のマナ加速カードの期待値。この期待値が目標とする値を上回るときが、マナ加速カードの適正枚数となる。
考察 1
以上の表からわかることをまとめてみよう。
- 《精神隷属器》や《トリスケリオン/Triskelion》の 6 マナ域を 4 ターン目に出すためには、マナ加速カードを 12 枚。
- それをあきらめ 5 ターン目に《歯と爪》をシングルで打つには 11 枚。
- それもあきらめ 6 ターン目に《隔離するタイタン/Sundering Titan》や《忘却石/Oblivion Stone》を即起動するだけでいいなら 10 枚のマナ加速カードが必要。
たいていの場合、4 枚の《刈り取りと種まき》と 2 枚以上の《永遠の証人》は入っているようなので、まあ上記の数字に 5 を引いた値が《刈り取りと種まき》とは別のマナ加速カードの適正枚数となるだろう。
そうなるとだいたい 6 枚程度が適正で、《トリスケリオン》や《精神隷属器》が多いようなら 7 枚以上のマナ加速をいれておけば良いということがわかる。
注意:ここでは簡単にするため触れなかったが、マナ基盤カードの適正枚数も存在する。細かい計算は省くが、だいたい 38 枚前後で、土地を削ってマナ加速を入れればいいという話ではない。
検証 2:設定 2 の検証
これは単に 4 ターン目以降に緑マナ 2 つ以上引いておけばいいという話。
表で示すとこんな感じ。
| 11 枚 | 1.28 | 1.47 | 1.65 | 1.83 | 2.02 | 2.20 |
| 12 枚 | 1.40 | 1.60 | 1.80 | 2.00 | 2.20 | 2.40 |
| 13 枚 | 1.52 | 1.73 | 1.95 | 2.17 | 2.38 | 2.60 |
考察 2
つまり「緑マナが出る土地」 + 「ウルザサーチカードを除くマナ加速」で計 12 枚以上入っていればいい計算。
たいてい緑マナが出る土地は 10 枚ぐらい入っているので、マナ加速カードを 2 枚以上入ればいいということになる。まあ設定 1 を考えるのなら、多色で無いかぎり軽くクリアできているので考えなくていいだろう。
検証 3:設定 3 の検証
ここからは 2 マナ域のマナ加速カードだけを考える。 つまり 2 ターン目におけるマナ加速カードの期待値が 1 以上であればいい。
そのための表が以下のもの。
| 7 枚 | 0.82 | 0.93 | 1.05 | 1.17 |
| 8 枚 | 0.93 | 1.07 | 1.20 | 1.33 |
| 9 枚 | 1.05 | 1.20 | 1.35 | 1.50 |
考察 3
つまり 8 枚以上の 2 マナ域マナ加速カードを入れれば設定 3 は達成できるということだ。
……ただし、これには問題点がある。
本来のデッキの目的である、ウルザトロンをそろえるためにすでに 2 マナ域のスロットとして 4 枚を《森の占術》に割いている。この設定はあくまでウルザトロンがそろわないときのマナ加速カードの適正枚数の話なので、本来の目的を無視してまでマナ加速カードにスロットを割く必要は無い。
つまり、ここでの 2 マナ域のマナ加速カードの適正枚数は《森の占術》の分を差し引き、2 マナ域のスロットを埋める目的も含めて 4 枚以上ということになる。
結論
以上よりトロンにおける《刈り取りと種まき》を除くマナ加速カードの適正枚数は、2 マナ域 4 枚以上を含む総数 6、7 枚程度という結論が導き出せる。
補足
この考察は神河物語発売当初に書かれたもので、《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》については何も触れていない。実はこのカードを入れることで適正枚数の補正が発生するのだが、計算上《独楽》の扱いが非常に煩雑で、今回は省かせてもらった。
《独楽》を計算に入れる場合の計算方法
- 《独楽》を引いたときと引かなかったときの場合分け。
- 《独楽》を毎回起動して最大限にアクセスするカード枚数を増やすことを優先する時と、テンポを大事にしてマナ加速カードを先に展開していくことを優先するときの場合分け。
以上の場合について「設定」をそれぞれ再計算して適正枚数を求めていけば良い。


非常にすばらしい記事でした。<br>しかしマナ加速になぜ旅人のガラクタがないのでしょうか?<br>大阪のプロ達がトロンを使ってるときは必ずデッキに入っているのですが。<br>前提にあるマナ加速のほとんどは緑マナを必要とします。<br>しかしそれだと緑緑の確保が難しいのではないかと思います。タップインが含まれていないのでガラクタの起動にはなんの支障もないわけですから非常にイイと思うのですがどうでしょうか?
>タコチューさんへ<br>記事の中でも触れてますが、この文章は《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》が使われるようになる以前に書いたもので、その頃は旅人のガラクタはタリスマンの下位互換でした。<br>なので記事中には旅人のガラクタは考慮に入っていません。<br>もちろん独楽が使われるようになった今となっては旅人のガラクタは非常に良いカードですので、パーツ選択の際の選択肢の一つとなります。
たとえ独楽がなくても自分は少なくともタリスマンよりガラクタの方がいいと思うのですが。<br>タリスマンは相手の無駄な茶破壊を有効にします(タイタンとかにも一応打てますがアドバンテージは普通失うので無駄と考えます)<br>しかしガラクタは破壊されるおそれがほとんどありません。<br>どう思いますか?_
私の周りだと、タリスマンもガラクタも使わず、桜族の長老(補助としてぶどう棚を少し追加で入れたりもする)だけですかね。ちなみに東京に住んでますが。
自分もガラクタのほうがいいと思います。<br>デッキを回せるので独楽とも相性いいですし。<br>ウルザトロンには、特にメインでは1ターン目から動けるカードがほとんどありません。<br>破壊されにくいのもポイント高いです。<br>自分としてはなかなか参考になった記事でした。
ガラクタは独楽と一見相性が良さそうに見えますが<br>本当にそうでしょうか?ガラクタは起動コストに<br>2マナかかるので2ターン目に独楽と一緒に起動する事は出来ません。しかし桜族の長老やタリスマンであれば可能ですし。
いや別に2ターン目に無理して起動しなくても。<br>というか2ターン目にガラクタを起動する理由があまりない。刈り取りと種まきを打つより独楽で探した方がいい。<br>あと長老の方がいいのは当たり前というか長老採用の前提の元この議論が行われてるのもわからないのか?<br>タリスマンは茶破壊の的になるだけだからダメだろう。
>↑<br>確かに無理してガラクタを起動する必要はありません。<br>私が言いたいのは独楽とガラクタが皆さんの考えてるほど<br>相性の良いものかどうか考慮すべきだと言うことです。<br>初手に独楽とガラクタが両方あるのと独楽と桜族の長老<br>独楽とタリスマンがあるのではプレイの方法も変わってくるわけですし。<br>それに刈り取りと種まきを打つよりも独楽で探した方が<br>良いのであればガラクタでなくてタリスマンで1ターン早くサーチした方が良いのではないでしょうか?
私のいいたいことがちゃんと伝わってないようですね。<br>まず長老採用は基本です。それに加えて候補にタリスマン,ガラクタなどがあります。<br>初手にガラクタ,独楽とある場合。<br>一応ハンド次第でいくらでも変わりますがウルザランドが早くそろわないと全く機能しないハンドなら独楽から。なくても機能しそうならガラクタからというのが基本だと思います。そろわなくても機能するというのはサーチがたくさんあるなどです。<br>ではタリスマンの場合。<br>こっちは両方を同時進行させることができます。<br><br>これだけを見ればタリスマンの方が圧倒的によく見えますがタリスマンはアーティファクト破壊の対象となります。<br>(一応ガラクタもなりますが)<br>さらにガラクタはデッキをシャッフルすることができます。<br><br>これら全てを見た場合タリスマンの方がガラクタより劣ると思います。<br><br>>それに刈り取りと種まきを打つよりも独楽で探した方が <br>>良いのであればガラクタでなくてタリスマンで1ターン>早くサーチした方が良いのではないでしょうか? <br><br>私は2ターン目にガラクタを起動して3ターン目に刈り取りと種まきを打たずに2ターン目に独楽をプレイから起動3ターン目にガラクタ起動から独楽起動,4ターン目に刈り取りと種まきをうてばいいといいたかったのですが時間がなかったのでわかりにくい文に要約してしまいました。これはこっちの失敗です。
結論には影響がないかもしれませんが、考察1がまちがっています。<br><br>4ターン目6マナを目標にした場合、3ターン目までにマナ加速カードを2枚引く必要があります。そうした場合、期待値的に適切な枚数は13〜14(後攻も考えると13枚?)になります。<br>5ターン目7マナ、6ターン目8マナについても、同様に誤っています。
>イッシーさん<br>確かにそのとおりですね。<br>マナ加速系のカードを考える場合、1ターン早く引いておく必要がありますね。<br>今まで全く気づきませんでした。<br>今後の研究で活用させていただきます。<br>ありがとうございました。
ラノワールのエルフもイイ