日常マジック生活 11月

岡本尋

こんにちわ〜。なにやらお騒がせしたようですね。気を取りなおして進めて行くことにした岡本ですが、いかがお過ごしでしょうか? プロツアー・ヒューストンではイマイチな成績でしたが、この反省を生かして気分一新がんばって行こうと思っています。

さて、今回はリミテッドの中のさらに限定的なお話。どうしてこんなことを書こうと思ったのか言うと、フジケン(藤田憲一)とのチャットでの会話が難解な問題だったからです。

藤田「相手先行で 4 ターン目、山が 4 つ立ってて変異が攻撃してきたとする」
岡本「うん」
藤田「こっちはさっき 3 マナ使って呼んだ変異が 1 体。どうする?」
岡本「う〜ん。スルーかな?」
藤田「俺はブロックだな」

早速意見が別れてしまったのですが、どちらの意見が正解というわけではなくプレイスタイルの問題ではないかと思います。この後も議論は続いたんですが、それは置いといて細かく解析することにします。

さて正体は?

まず攻撃してきた変異の正体がなんであるか?ということ。会話で登場したのはスカークの猛士/Skirk Commando(ON)乱打する岩角獣/Battering Craghorn(ON)の話。実際に変異はたくさんいますが、山が 4 枚という限定条件なので、他の色の変異や、赤い変身ができないもしくは変身しても効果がない変異を別枠にすると、次のようになります。

  1. 《スカークの猛士》
  2. 《乱打する岩角獣》
  3. 赤い別の変異
  4. 他の色の変異

単純に分けると 4 分の 1 になります。実際にはドラフト最中の情報とか、2 色目以外の変異の可能性が低かったり、 (1) や (2) がデッキに入っていないなどの細かい事がありますがここでは無視します。

荒っぽいですが、簡単に判別する方法はブロックすることです。この場合自分の変異が重要でなければ、 (2) 以外は 1 対 1 の交換ができます。4 分の 3 の成功率ですからいい賭けですね。ところが、ここで (2) だった場合、こちらになんらかの対策が無いと 1 枚カードを失ったあげく多大なダメージを受けてしまいます。変異しか手札に無かった場合、次のターンに 3 点のダメージを食らい、その次のターンでやっともう 1 体の変異を犠牲にしつつ 2 体 ブロックで止めることができます。おそらくゲームの勝敗にまで影響を受けてしまうでしょう。

では、ブロックしなかった場合。 (1) 以外は 2 点のダメージを受けるだけです。もちろん後でこの変異が厄介になる可能性もありますが、自分の変異も生き延びて活躍することができます。 (1) であった場合、自分の変異は除去されてしまいますが、相手は 1 ターン消費したあげくに場に残るのは比較的無害な 2/1 クリーチャーです。容易に対処することができるはずですが、変異しか手札になければもう 1 体を犠牲にするしかありません。これも 4 分の 3 の賭けですね。

やっぱり 2 択でわからない。ということなんですが、自分のデッキがどちらを対処しやすいかで判断するのが妥当な方法でしょう。コントロールしている変異にもよりますね。

さて相手は?

ちょっと視点を変えて相手の立場で考えてみましょう。自分のコントロールしているのが《スカークの猛士》だった場合には、攻撃を少しためらうかもしれません。すでにこちらに変異が出ているのに出してきた(出さないといけないんでしょうが)変異は、ダミーのブロック用だと考えると少しもったいない気がします。《乱打する岩角獣》であるならば躊躇せずに攻撃に参加するはずです。また、さして重要でない変異も喜んで 1 対 1 の交換を申し出てくるでしょう。この様に考えると、攻撃してきた変異は《スカークの猛士》以外である期待値が高いということです。まあ、期待値が高いだけで攻撃してくる確率は 4 分の 1 のままなんですが。

少し話しを前に戻してみましょう。先行 3 ターン目に変異を出そうとします。そのとき《スカークの猛士》《乱打する岩角獣》が両方いた場合どうするでしょう。3 ターン目《スカークの猛士》、4 ターン目《乱打する岩角獣》と出すか、とりあえず《乱打する岩角獣》を出して様子を見るという 2 択ですね。今回の環境はどんなデッキでもほぼ 3 ターン目には動いてきます。そのことを考えると《スカークの猛士》を選択することは、その利点を生かしきれません。しかし《スカークの猛士》を安く見れば、ただの変異として扱うならば生き残った暁には多大な利益をもたらしてくれるでしょう。結局はプレイヤー次第なんですが、2 戦目、3 戦目にはそのプレイヤーの癖なんかが解るかもしれませんね。

対応策

と、書いたんですが難しいです。はい。なんてこれで終わっていたら意味が無いですから、がんばって考えてみましょう。

そもそもこれは序盤の攻防の出来事。ということは、将来に起こりうる展開を予測して行動するのがいいのではないでしょうか? 例えば相手の展開を遅らせたいのであれば、《スカークの猛士》はスルーして《乱打する岩角獣》をブロックすれば、相手は必ずマナを消費しなければいけなくなります。肉を切らせて骨を絶つということです。そのターンに展開される予定だったクリーチャーが召還されないことによるメリットは、ゲームの展開自体が遅れることです。何が起こるかと言いますと、よりマナコストの重いカードを使う余裕が生まれますし、パワーカードがライブラリーに眠っていればそれを引き出すことができるかもしれません。依然変身した変異が場に残るのは脅威ですが、正体が割れていれば見えぬ恐怖に脅える必要もないのです。もちろんケース・バイ・ケースなんですが、このような極端な例もあることを覚えておいて損はないかと思います。あと、変異が何であるか読まないと意味がありませんが。

他の方法としては、決めうちです。ドラフトなどでよく使われる言葉ですが、同じような意味であらかじめブロックするかしないか決めておくのです。これは一環した意思の統一をしておくことで、プレイに淀みが無くなります。練習の段階からその状況に慣れておく必要があり、デッキの構築にも影響するはずです。やはり一番の対策は変異に慣れることなのでしょう。

イマイチ解り辛かったかもしれませんので、練習の時に仲間と相談してみてください。というところで今回はここらへんで失礼します。

『変異が攻撃してきました。あなたならどうします?』