2つのグランプリを通して ―破滅的な行為への期待―

とどちゃま田中

今週末に台北とサンパウロでグランプリが行われた。 ジャッジメント入りのスタンダードとなって初のプレミアイベントという事もあり、注目が集まった大会でもあった。 結論からいえば、台北ではオリジナル色の強い白青緑パーミッション。サンパウロではサイカトグが優勝した。 しかし大会全体を見てみると、緑系のデッキが氾濫していたというのが現状だ。

以下は台北のデッキ分布の上位抜粋である。

細かく分類されているが、軽くまとめるとこんな風になる。

さてこれを見てみんなは何を思うだろうか。 私が思った事。 それは《破滅的な行為/Pernicious Deed(AP)》がよく効く

さらに付け足しをしてみよう。

使用者が10人以下のデッキから破滅的な行為が効くデッキをピックアップしてみた。 上の破滅的な行為が効くデッキを合わせると、 82人が使用していたという事になる。これは会場の40%の人達が使っていたという事だ。

ここで日本選手権を振り返ってみよう

あのサイカトグが猛威を振るった大会。 その大会ですら、青緑系デッキ・ステロイドをあわせると69人ものプレイヤーが使っていたことになる。これは40%弱の使用率である。 さらに勝ち上がってくる可能性、つまりデッキのポテンシャルを考えると、 上位のデッキはますます破滅的な行為の効くデッキが多くなる事は容易に想像できる。 青緑対立やステロイドはサイカトグに相性のいいデッキだからである。

このような考えから、そしてサイカトグと戦うには、多くカウンターが必要であるという理由から、 カウンターディード(ディードトグ)を選択するプレイヤーがいたのである。 ここまで言っておいてなんだが、私と友人がカウンターディードで日本選手権に参加している。

では実際に破滅的な行為を使ったデッキを見てみよう。 まずは日本選手権で私が使ったカウンターディード。

Counter Deed / 2002 Nationals
Main Deck Sideboard
2 サイカトグ/Psychatog(OD)
1 取り憑かれたエイヴン/Possessed Aven(TO)

4 魔力の乱れ/Force Spike(7E)
4 対抗呪文/Counterspell(7E)
4 記憶の欠落/Memory Lapse(7E)
2 蝕み/Undermine(IN)
2 堂々巡り/Circular Logic(TO)
4 嘘か真か/Fact or Fiction(IN)
4 排撃/Repulse(IN)
3 破滅的な行為/Pernicious Deed(AP)
2 チェイナーの布告/Chainer's Edict(TO)
2 激動/Upheaval(OD)
1 熊の谷/Bearscape(OD)

6 島/Island
2 沼/Swamp
3 森/Forest
4 塩の湿地/Salt Marsh(IN)
4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast(AP)
3 ダークウォーターの地下墓地/Darkwater Catacombs(OD)
2 ラノワールの荒原/Llanowar Wastes(AP)
1 地底の大河/Underground River(7E)
4 強迫/Duress(7E)
3 魂売り/Spiritmonger(AP)
2 仕組まれた疫病/Engineered Plague(7E)
2 チェイナーの布告/Chainer's Edict(TO)
2 はね返り/Recoil(IN)
1 破滅的な行為/Pernicious Deed(AP)
1 取り憑かれたエイヴン/Possessed Aven(TO)

実際の戦績は、 ターボバランスや罠橋バーンなど、破滅的な行為の効かないデッキにマッチングされまくって散々なものであった。 しかし上記のデッキ分布からみても、デッキの選択は間違っていなかった。 一回戦目にターボバランスに当たってしまい負けた事で、勝ち残れば破滅的な行為が効くデッキが増えるという波に乗れなかった。 正直運がが無かっただけである。ペアリングはプレイヤーが操作できないのだから。 考えていた通りに緑系のデッキには負ける事はなかった。

今度は本命。 ジャッジメント入りのカウンターディード(ディードトグ)を見てみよう。

Counter Deed - Antoine Ruel / GP-Sao Paulo *3rd*
Main Deck Sideboard
3 サイカトグ/Psychatog(OD)
4 夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar(PS)

3 魔力の乱れ/Force Spike(7E)
4 対抗呪文/Counterspell(7E)
2 記憶の欠落/Memory Lapse(7E)
3 堂々巡り/Circular Logic(TO)
3 狡猾な願い/Cunning Wish(JU)
4 嘘か真か/Fact or Fiction(IN)
4 排撃/Repulse(IN)
4 破滅的な行為/Pernicious Deed(AP)
2 激動/Upheaval(OD)

9 島/Island
3 沼/Swamp
4 塩の湿地/Salt Marsh(IN)
1 ダークウォーターの地下墓地/Darkwater Catacombs(OD)
4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast(AP)
3 ラノワールの荒原/Llanowar Wastes(AP)
3 反論/Gainsay(PS)
3 恐ろしい死/Ghastly Demise(OD)
2 殺戮/Slay(PS)
1 枯渇/Mana Short(7E)
1 はね返り/Recoil(IN)
1 処刑/Execute(OD)
1 方向転換/Divert(OD)
1 好機/Opportunity(7E)
1 種蒔き時/Seedtime(JU)
1 サイカトグ/Psychatog(OD)

これはグランプリサンパウロでヨーロッパのトッププレイヤー、アントニオ・ルエルが使用し、ベスト8に入ったデッキである。 土地配分を抜かせば、私のデッキとほとんどデッキ内容が変わっていない。ただ唯一であり、最大の違い。 それはジャッジメントが入る事によって採用された《狡猾な願い/Cunning Wish(JU)》である。 サイドボードは14枚がインスタントという大胆な構成。 これにより、五分であったサイカトグにも《反論/Gainsay(PS)》でのカウンター増加、《好機/Opportunity(7E)》によるアドバンテージ、 そしてカウンター合戦の末の《種蒔き時/Seedtime(JU)》など選択肢の広さにより、有利に試合を運ぶ事が可能となった。 当然緑系のデッキには強いので、ベスト8に残ったのもうなずける結果である。

長々とデッキ分布からのメタゲームについて述べてしまったが、このメタゲームが変わらない限り、破滅的な行為の有用性は疑い様がないだろう。 もしかしたらこのメタゲームの変遷によって浮上するデッキは破滅的な行為が中心のデッキかもしれない。

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